広島でワイン三昧!絶景クルーズとグランピングの優雅旅
広島の西条は、京都の伏見・兵庫の灘と並ぶ「日本の三大酒どころ」として有名ですが、日本酒だけでなくワイン造りも盛んなのをご存知ですか?ワインの原料となる葡萄の栽培に適した気候の条件は、1日の寒暖差が大きい・日照時間が長い・降水量が少ないの3つであり、世界のワイン生産地は北緯30~50度か南緯20~40度のワインベルトに位置しています。日本はフランス・スペイン・カリフォルニアと同じ北緯30~50度に位置するため、どの都道府県でもワイン造りが行われていますが、その歴史は140年ほどと浅く、2018年にやっと法的な日本ワインの基準ができところなので、どのワイナリーも日々進化の途中にあります。4大ワイン生産地と呼ばれている山梨・長野・北海道・山形以外の都道府県でも、その土地の特性に合わせたワイン造りを試行錯誤しており、その品質は世界的にも認められるようになってきました。今回ご紹介するのは、地方の観光ワイナリーとして始まりながら世界のワインコンクールの常連にまで成長した「広島三次ワイナリー」を中心としたワイナリー巡りのモデルコースです。
ドライバー付きの貸切バスをチャーターすれば、見学場所や道中でも運転のことを気にせずワインを楽しむことができるので、ワイナリー巡りにおすすめの移動手段です。また中国地方は、新幹線の通じている南部は移動がスムーズですが、北部は公共交通機関があまり充実していないため、観光スポット間の移動が困難です。そのような場合にも、目的地や経路を自由に設定できる貸切バスは重宝しますよ。バス旅ねっとは全国に提携バス会社がありますので、出発地を自宅・学校・会社などに設定することも、今回のモデルコースのように目的地の新幹線停車駅を設定し、現地のバス会社を利用することもできます。
広島県の見どころ観光スポット
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1日目 10:00
帝釈峡
新幹線停車駅のJR福山駅から北上すると、国の名勝に指定された「帝釈峡」があります。帝釈峡は広島県北西部にある三段峡とともに、『日本百景』に選ばれている渓谷で、どちらも紅葉の名所として知られています。旅の始まりはこのスポットで自然を満喫しましょう。
南北18kmに渡る帝釈峡は北側の上帝釈エリアと南側の神竜湖エリアに分かれています。上帝釈エリアは石灰岩台地が侵食されてできた独特の景観が楽しめます。第1駐車場から遊歩道を進み、鍾乳洞の「白雲洞」や石灰岩でできた日本一の大きさの天然橋「雄橋」を散策しましょう。かもじ橋の先の道は険しくなっており、細い滝が連なる「素麺滝」や激しい流れの「断魚渓」があります。神竜湖エリアは赤い橋が印象的な人造湖で、遊覧船やオープンボートによる周遊やカヤック体験ができます。遊覧船は約40分で服装や体力に気を使わなくても楽しめるのでおすすめです。 -
1日目 13:00
広島三次ワイナリー
帝釈峡から西に進むと観光施設の「広島三次ワイナリー」があります。敷地内には無料見学ができるワイン製造ラインと地下貯蔵室、無料試飲ができるワイン物産館のほか、広島和牛や三次産お米ポークなどが楽しめる団体利用可能なバーベキューガーデンがあります。軽食カフェにはお手頃ランチやピオーネ・シャルドネソフトクリームもありますよ。
1994年にオープンした「広島三次ワイナリー」は、ブランド化された三次ピオーネの規格外品を有効利用するために造られたため、当初はご当地のお土産ワインとして知られるだけの存在でした。その後、国産ワインブームの2008年に「TOMOÉ」シリーズを立ち上げてからは、ワイン用葡萄の本格的な栽培も始まり、国内外のワインコンテストで注目されるようになりました。現在ではDecanter World Wine Awrds(DWWA)やInternational Wine Challenge(IWC)などで毎年受賞を重ねています。三次の本気のワインを味わってみてください。 -
宿泊
湖畔ステイズ庄原
広島三次ワイナリーから少し東に戻ると、340ヘクタールの広大な国営備北丘陵公園があり、グランピング施設やロッジがあります。グランピング施設「湖畔ステイズ庄原」は半球体の大型グランピングドームテントが7棟あり、一番大きな湖畔プレミアドームは4~10名で利用可能です。ロッジの「備北オートビレッジ」は、4~8人用が15棟、6~10人用が4棟あります。お土産に購入したワインを持ち込んで、BBQはいかがですか?
三次市から庄原市の周辺は、景勝地の帝釈峡と人気観光スポット広島三次ワイナリーから近いので、ビジネスから観光まで大小様々な宿泊施設があります。グループの人数や好みに合わせてチョイスしましょう。 -
2日目 11:00
せらワイナリー
三次市の南、世羅町のせら夢公園にも観光ワイナリー「せらワイナリー」があります。オリジナルワインには百花・Ce LALA・山の蜜・山のめざめなどの銘柄があり、世羅町産のハニービーナスを使った「百花ハニービーナス」が世羅ワインを代表するワインです。醸造見学では実際のタンクや瓶詰めラインを見学することができますよ。敷地内には足湯、世羅高原をミニチュア化した「せらミニチュアガーデン 」、自然観察園などがあるので、ゆっくり散策してもいいですね。
開放感のある屋根付きのテラス席を含む収容人数230席のレストランでは、世羅みのり牛や瀬戸内六穀豚を使ったメニューがあり、バーベキューもできます。 -
2日目 14:00
瀬戸内醸造所
さらに瀬戸内海に面した三原市まで南下すると、すなみ海浜公園近くの造船所跡地にできたワイナリー「瀬戸内醸造所」があります。ワイン造りでは葡萄の育てる土地の個性(テロワール)が重要視されてますが、2019年にできたこの醸造所では、SETOUCHIテロワールとして瀬戸内で古くから栽培されている葡萄を使ったワイン造りをしています。口にすれば瀬戸内を感じ、瀬戸内に旅してみたくなる、そんな”旅するワイナリー”です。敷地内にある「瀬戸内醸造所 レストラン mio」はワインと合う地元食材を使った料理を海を見ながら楽しむことができます。ランチ営業のあとの時間帯には醸造棟の見学ツアーの予約を受け付けています。
また瀬戸内沿いの少し西には「アヲハタジャムデッキ」があり、ジャム工場の見学やジャム作り体験ができます。アヲハタの瀬戸内産果物へのこだわりは、ワイン造りにも通ずるものがありますので、瀬戸内醸造所の前に立ち寄ってみるのもおすすめです。その場合はせらワイナリーでランチを済ませ、瀬戸内醸造所では完全予約制のディナー営業を利用しましょう。