もし、皆さんが仕事をしている中で、大人数の人を移動させる機会があるとしたら、どんな移動手段を選びますか。
公共交通機関を使って自力で移動してもらう、レンタカーを借りる、タクシーを手配する、さまざまな方法があると思います。
その選択肢に「貸切バス」も入れてみませんか。
ツアーなどで利用するイメージの強い貸切バスですが、ビジネスにおいても、さまざまな場面で貸切バスが利用できます。
こちらの記事で紹介するのは、貸切バスの基本から、魅力、実際に利用した意見と、内容盛りだくさん。
最後には、きっと貸切バスを利用してみたくなっているはずです。
Contents
貸切バスについて
まずは、貸切バスを利用するのが初めてという方に、貸切バスがどんな場面に利用できるのか、バスの種類や乗車できる人数、実際に利用する際の流れなどを紹介していきます。
貸切バスの種類
貸切バスといっても、バスの種類は1つだけではありません。
バスの大きさや乗車可能人数が異なり、どんな利用目的に適しているのかも、バスの種類によってちがってきます。
大型バス
貸切バスとして、多くの方が想像するのが「大型バス」です。
学生時代、修学旅行などで大型バスに乗った経験がある方も多いのではないでしょうか。
貸切バスの中で1番大きいバスで、座席は45〜49席、補助席も合わせると53〜60名まで乗ることができます。
大型バスの特徴は、多くの人が乗れるだけでなく荷物もたくさん積める点です。
大きめのトランクルームが確保されており、スーツケースであれば30〜40個ほど積み込むことができます。
荷物が多い社員旅行や、多くの人数が利用するイベントでのピストン移動などにオススメです。東京から貸切バスを借りて移動する際にはこの大型バスで移動することがゆったりと移動できておすすめです。
中型バス
大型バスの次に大きいバスが「中型バス」です。
バス車内の設備は大型バスと遜色なく、乗車可能人数やトランクの大きさが少し小さくなります。
中型バスは補助席がなく27名全員の正座席乗車が可能で、トランクにはスーツケース20個ほどを積むことができます。
人数や荷物の量的に、大型バスまで必要ないという方におすすめなのが中型バスです。
小型バス
中型バスとさほどサイズ感や乗車できる人数は変わりないですが、少し適した利用目的が異なるのが「小型バス」です。
小型バスには、21〜25名乗車可能で、スーツケースが15個ほど入るトランクが確保されています。
荷物が少ない社員旅行や、小回りの効いた移動を求める方、送迎に利用したい方にオススメの貸切バスです。
マイクロバス
「マイクロバス」は、座席に18〜21名、補助席を含めると23〜27名まで乗ることができる貸切バスです。
大型バスや中型バスと比べて、座席の広さや車内の設備が少し物足りなさを感じますが、マイクロバスならではの魅力もあります。
マイクロバスは、同じ距離を最大乗車可能人数で割った単価が貸切バスの中で最も安く、少しでもリーズナブルに貸切バスを利用したい方にオススメのバスです。
荷物を積めるトランクはないので、泊まりの社員旅行には適していませんが、送迎によく利用されています。
また、小回りが利く大きさのため、入り組んだ場所に向かう視察にも向いています。
ミニバス
貸切バスの中で、最も小さいタイプが「ミニバス」です。
見た目も車内も、バンタイプの乗用車と同じで、11〜13名まで乗ることができます。
大型バスなどでは通れない道も、ミニバスなら通ることができ、機動力が魅力です。
狭い道を進まなければいけない視察、大都市の日帰り観光、送迎などで利用されています。
貸切バスをどんな場面でビジネス利用できるか
大人数でもまとめて移動できる貸切バス。
その利用目的は多岐にわたります。
貸切バスはこんな使い方もできるということを知っていただけたら嬉しいです。
社員旅行
貸切バスのビジネス利用目的として、1番想像がつきやすいのが「社員旅行」です。
大人数が参加するような社員旅行に貸切バスを利用すると、まとめて移動できたり荷物をたくさん載せられるメリットを得られます。
貸切バスの車内には、マイクが付けられているほか、カラオケ設備もあるので、移動時間に車内で遊ぶことも可能です。
サロンタイプという、向かい合って座れるバスもあるので、貸切バスならではの設備を活用して、さらに親睦を深められます。
また、初めて訪れる土地をレンタカーで旅行すると、道に迷ってしまうかもしれません。
その度に道を調べるのは少し面倒ですよね。
貸切バスはプロの運転手が全て運転してくれるので、皆さんは車内で楽しんでいるだけで目的地まで移動できます。
料金面においても、貸切バスには大きなメリットが。
貸切バスの利用料金は、一見高そうに見えるかもしれませんが、1台あたりで算出されるので、大人数なら1人あたりの負担は減ります。
大人数で利用する場合は、貸切バスのほうがお得に済むことが多いです。
もちろん、社員旅行に貸切バスが向いていない場面もあり、貸切バスでの移動は、公共交通機関と比べて少し時間がかかってしまいます。
いくら安いといっても、移動に多くの時間が取られてしまって観光の時間が減るのは嫌ですよね。
かなり遠い場所へ社員旅行に行く場合は、目的地の近くまでは電車や飛行機で移動し、現地の移動手段に貸切バスを利用するのがオススメです。
そうすることで、移動に時間がかかるという貸切バスのデメリットを補うことができます。
送迎
貸切バスには「送迎」という利用目的もあります。
送迎を利用する場合、公共交通機関だと不便なエリアで利用することが多いと思います。
そのため、選択肢は貸切バスとタクシーに絞られてきますが、2つの大きなちがいとしては、一度に乗れる人数です。
最大60名まで乗れる貸切バスのメリットを生かし、大人数を一気に送迎することができます。
送迎で多くの荷物を運ばなければいけない場合も、トランクの大きい貸切バスがピッタリです。
ただし、大きい貸切バスだからこその、気をつけなければいけない点も。
駅のロータリーが小さくてバスが入れないこともあるので、その場合は発着地を変更する必要があります。
そういった発着地の自由度や、機動力の良さが優れているのはタクシーです。
貸切バスには、少人数の移動に適したミニバスもありますが、送迎の距離が短い場合はタクシーのほうが適しています。
送迎する人数が少なく、スピード感を重視したい場合はタクシーを選びましょう。
研修
新入社員が入社した際の「研修」に、貸切バスを利用することができます。
研修において、貸切バスを利用することで得られるメリットは、研修施設が少し僻地にあったとしても、問題なく移動できる点です。
公共交通機関がない場合、貸切バス以外の選択はタクシーとなりますが、移動距離が長いとかなりの金額になってしまいます。
料金面や移動の簡略さで優るのは貸切バスのほうです。
研修施設が大都市圏内にあるなど、アクセスが良い場合も、大人数であれば貸切バスのほうが適しています。
周りに迷惑をかけてしまう心配もいりませんし、料金的にも公共交通機関とそこまで変わらないことが多いです。
貸切バスは完全プライベートな空間なので、車内に設置されているテレビを使って研修のDVDを流したり、ミーティングを行ったり、自己紹介タイムを設けたりと、移動時間を有効活用することもできます。
移動のスピード感や時間の正確さにおいては、貸切バスのデメリットとなるので、そこを重視したい場合は、公共交通機関を選びましょう。
視察
会社で買収しようとしている土地などの「視察」は、そこまで大人数で行くことは少ないので、貸切バスを使う必要はないと思われるかもしれません。
しかし、複数カ所を周る場合やVIPの方も一緒に視察する場合は、貸切バスのほうが移動手段に適しています。
複数カ所の視察において、公共交通機関を利用すると、時刻表に合わせた移動しかできないので、時間を無駄にしてしまいがちです。
乗り換えの手間もあるので、出発地と目的地をピンポイントで移動できる貸切バスの長所を活かすことができます。
タクシーもピンポイントで移動できますが、タクシーが簡単に捕まるとは限らないので、スムーズに視察を進めるうえでも、貸切バスはオススメです。
また、貸切バスならプライベートな空間で移動できるので、車内でビジネスの会話をしても問題ありません。
視察の打ち合わせや接待など、移動時間を有効に使えます。
レンタカーを利用した視察でも、個人空間で移動することができるメリットはありますが、運転手が必要です。
運転の手間、道に迷ってしまう可能性を踏まえると、貸切バスを利用したほうが快適に視察を進められます。
イベント
会社で大きなイベントを開催する際、お客さんが最寄りの駅から会場まで移動するためのシャトルバスとして、貸切バスを利用することもオススメです。
会場が駅から近い、公共バスが頻繁に走っている場合は、貸切バスを利用するメリットはあまりありません。
しかし、会場のアクセスが少し悪い場合もあるでしょう。
その場合、会場まで自力で移動してもらうのと、貸切バスをシャトルバスとして運行するのでは、後者のほうがお客さんは気軽に足を運ぶことができます。
大型バスなら、1回で60名まで乗せられるので、輸送力も充分です。
貸切バスは1台あたりで料金が算出されるため、大人数の参加が見込まれるイベントであれば、会社側もお客さん側も料金面でメリットがあります。
デメリットとしては、会社側の手間が少し増える点です。
シャトルバスの時刻表を考えなければいけない点や、当日にシャトルバスを待つ列を整備する人員も必要となります。
タイトな時刻表にしてしまい、お客さんがイベント開始に間に合わないという事例もあるので、注意が必要です。
ロケバス
テレビやCM、雑誌にウエディングなどの撮影の際に利用する「ロケバス」。
被写体となるモデルの方やスタッフの送迎として、貸切バスはよく利用されています。
アクセスの良い場所でロケをすることもあるかもしれませんが、貸切バスのほうがモデルさんにとっても楽に移動できる手段ですし、スタッフからしても、撮影機材がたくさんあるはずなので、荷物がたくさん載るというメリットのある貸切バスは便利です。
また、現場において、撮影の休憩場所として車内を活用したり、衣装着替えも貸切バスでできます。
ロケバスとして利用される貸切バスは、主にマイクロバスやミニバスが主流です。
機動力のある貸切バスなので、さまざまな場所に対応できるメリットがあります。
加えて、テレビなどでロケバスの様子が映った際に、後方座席で向かい合って座っているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
サロンタイプという座席の種類で、大型バスや中型バスなどに備え付けられています。
向かい合ってしゃべることができるので、移動時間も楽しめるほか、待機時間も退屈しないバスです。
貸切バスを選ぶ際のポイント
貸切バスのサイズは5種類あることを紹介しましたが、それぞれで乗車可能人数や荷物の積載量がちがう点を、しっかりと理解していただけたでしょうか。
そこを踏まえたうえで最適なバスを選ぶことができれば、料金面や快適さで大きなメリットを得られるので、バス選びはとても重要です。
皆さんの場合はどんなバスが適しているのか、もう少し深く説明していきます。
長距離移動は大型バスや中型バスがオススメ
社員旅行のように、長距離、長時間移動する場合は、大型バスや中型バスを選ぶと良いでしょう。
座席も広々しているので、長い移動時間も苦になりませんし、荷物を入れるスペースも充分にあります。
短距離移動はマイクロバスやミニバスがオススメ
視察で少し僻地へ行かなければいけない場合や、会社と最寄駅の送迎などの短距離で利用する場合は、機動力のあるマイクロバスやミニバスがオススメです。
少し快適さに欠けるバスですが、短距離の移動であればそこまで気にならないですし、車体が大きいことによるデメリットも取り除かれます。
乗車人数が問題ないのであれば、短距離の移動は小さめのバスを選びましょう。
貸切バスを実際に利用する際の流れ
ここからは、貸切バスを利用する場合に、どんな流れで進んでいくのかを段階ごとに紹介していきます。
見積りを依頼する
貸切バスを利用しようと計画したら、まずは見積りを依頼します。
どんな日程で利用するのか、出発地や目的地、利用目的などを伝えますが、ここは大まかなもので問題ありません。
バス旅ねっとなら見積りは無料でできるので、確実に貸切バスを利用するか決めていないという方も、気軽に見積りをお願いしましょう。
予約・支払い
見積り内容に納得し、貸切バスを利用することを決めたら、予約を確定し、支払いに移ります。
支払いは、銀行振込やクレジットカード決済、ネット銀行を使った振込、コンビニ決済も可能です。
行程の打ち合わせ
見積りの際に提示した大まかな行程を、予約が確定した後に内容を詰めていきます。
貸切バスの行程は、基本的には皆さんの自由に組むことができますが、バスが通れない道や停められない駐車場など、貸切バスならではの注意点も。
知らない土地で貸切バスを利用する場合も、精通した専門チームが親身に相談に乗ってくれるので安心です。
当日
出発前に行程の最終確認をドライバーと行い、いよいよ出発です。
バタバタするかもしれませんので、時間に余裕をもって出発地点に到着しておきましょう。
貸切バスの料金について
貸切バスの料金体系は、バス1台あたりで算出されると紹介しましたが、その相場は大体どれくらいでしょうか。
貸切バスの料金は、利用時間、移動距離、バスの設備を合わせた金額です。
1番大きい大型バスが料金も最も高いですが、8時間、250km利用した場合は99,000円〜となります。
この料金には、バスの貸切料金、運転手、燃料費、保険代が含まれており、利用当日にかかる駐車場代や高速代、運転手の宿泊代や弁当代は含まれていません。
含まれていない料金に関しては、当日に皆さんが直接支払うか、一度運転手に立て替えてもらってから精算するかを選べます。
お得な時期、曜日がある
貸切バスの料金は、利用する時期、曜日によっても変わってきます。
時期に関しては、5月下旬から6月下旬、7月から11月が貸切バスの繁忙期となっており、利用料金は高めです。
閑散期は、秋の行楽シーズンが終わった12月からGWごろまで。
繁忙期と閑散期で、最大4万円ほど料金が変わってくることもあります。
曜日は、土・日・祝日が高く、平日の中でも月曜日と水曜日が安い曜日です。
少しでもお得に貸切バスを利用したい方は、時期や曜日に縛りがないのであれば、閑散期の月曜日か水曜日に利用しましょう。
利用時間が長いと割高になる場合も
貸切バスの利用時間や距離によって、料金も異なりますが、時間や距離が長すぎると割高になる可能性があります。
貸切バスは、運転が9時間、拘束時間は13時間が基本です。
その時間を超えると、ドライバーを2人用意しなければいけなくなるので、料金が高くなってしまいます。
また、22時から5時の深夜時間に利用する場合、距離が1日450kmを超える場合も2人のドライバーが必要なので割高です。
お得に済ませたい場合は、これらを考慮した利用を考えましょう。
貸切バスと他の移動手段の比較
貸切バスの基本について紹介してきましたが、まだ「貸切バスならではの魅力」を伝えきれていません。
レンタカーや公共交通機関を使って移動したほうが便利な場合もありますが、逆に貸切バスのほうが良い場面も。
貸切バスにどんなメリット・デメリットがあるのかを、ほかの移動手段と比較しながら紹介していきます。
貸切バスのメリット
まずは、貸切バスの特徴、メリットを紹介。
多くの人数を一度に乗せられること以外にも、たくさんのメリットがあります。
運転の必要がなく楽に移動できる
貸切バスの最大のメリットともいえるのが、移動を楽にできる点です。
例えば、レンタカーで移動するとなると、運転手が必要となり、その負担が生じてしまいます。
公共交通機関を使う場合でも、経路を調べなければいけない点や、乗り換えの手間、満員電車のストレスなどもあるでしょう。
貸切バスなら、運転はプロの運転手にお任せできるので、皆さんは座席に座っているだけで移動できます。
たとえ渋滞に巻き込まれてしまっても、全くストレスを感じません。
運転の疲労も気にせず、楽に楽しく移動できる手段です。
プロの運転手が運転してくれる安心感
こちらも、運転しなくて良いという上記のメリットに共通する話ですが、プロの運転手が運転してくれるので、自分たちが運転するよりも安心感があります。
慣れない土地、知らない道を運転するのは、皆さんにとって不安も大きいはずです。
貸切バスであれば、その不安を取り除いてくれます。
移動時間も楽しめる
長時間の移動となると、退屈しがちですよね。
後ほど、貸切バスのデメリットでも紹介しますが、貸切バスは移動に少し時間がかかる移動手段です。
しかし、そのデメリットを気にしないで良いような、移動時間も楽しいものになる設備が、貸切バスには付いています。
マイクを使って、全員参加のビンゴゲームなどで盛り上がったり、カラオケ設備を使ったカラオケ大会、テレビにオリジナルDVDを映して笑い合ったりと、楽しみ方は皆さんの自由です。
貸切バスの中には、テーブルを囲んで向かい合って座れる「サロンタイプ」のバスもあり、社員旅行でお酒を飲んでの語り合いや、接待などもできます。
長い移動時間も、貸切バスならもったいなく感じませんよ。
大人数で利用するほど1人あたりの料金が安くなる
貸切バスの利用料金に対して、少し高そうなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
貸切バスの料金体系というのは、バス1台あたりで算出されます。
バスが大きければ大きいほど、その料金は高くなるので、大型バスが1番高い形です。
一見、高そうに見える金額かもしれませんが、その金額を乗車する人数で割るので、1人あたりの料金は、意外とそこまで高くありません。
仮に東京から金沢まで移動するとして、貸切バス・新幹線・飛行機の値段を比較してみましょう。
40名の移動で大型バスを1台利用した場合、料金は9,613円です。
新幹線は往復29,160円、飛行機は20,560円となり、貸切バスが最も安い結果となりました。
移動時間は、貸切バスが6時間に対し、新幹線と飛行機は2時間弱なので敵いませんが、貸切バスなら移動時間も有意義に過ごせるメリットがあるので、無駄な時間にはならないはずです。
また、レンタカーと比較した場合、駐車場代や高速代は普通車より少し高くなってしまいますが、その料金が複数台分かかることを考えれば、1台分で済む貸切バスのほうが安くなります。
時間の融通が効く
公共交通機関やレンタカーに比べて、貸切バスは時間の融通が効く移動手段です。
例えば、駅から視察先まで公共バスで向かおうと考えていた場合、もし最寄駅までの電車が遅れてしまうと、ちょうど良い時間の公共バスを逃してしまい、その後の予定が崩れる可能性も。
貸切バスなら、事前に遅れることを連絡しておけば、そのまま待っていてもらえるので、時間のロスを減らすことができます。
大人数での移動にレンタカーを利用した場合も、帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、返却時間に間に合わなくなってしまうかもしれませんが、貸切バスなら、返却時間を気にする必要はないです。
加えて、事前に提示した行程通りに進めたうえで渋滞に巻き込まれ、利用終了時間を超えてしまった場合は、追加料金も発生しません。
貸切バスは、さまざまなトラブルにも柔軟に対応できる移動手段です。
荷物が多くても問題ない
社員旅行でスキーに行く場合や撮影ロケに行く場合、着替えや撮影機材など、荷物の量はかなり多いはずです。
公共交通機関での移動で大きな荷物を持っているのは疲れますし、周りにも気をつかってしまいます。
レンタカーを借りたとしても、トランクが小さくて積み込みきれない可能性も。
貸切バスには、バスの種類で説明したように、大きなトランクルームが確保されているので、荷物のスペースを心配する必要がなくなります。
仮に長さなどでトランクに入らなかったとしても、車内に積むことができるので安心です。
お酒がみんなで飲める
お酒好きが多い社員旅行なら、特に貸切バスはオススメの移動手段です。
もし、レンタカーを複数台借りて社員旅行に行くとすると、運転手はお酒を飲むことができません。
観光地でご当地ビールを飲む場面や、ご当地グルメと一緒にお酒を飲みたい場面もあるでしょう。
そうなると、運転手は100%楽しむことはできず、運転しない周り人も少し気をつかってしまいます。
貸切バスであれば、先に説明したように、運転は全てプロの運転手がしてくれるので、お酒をみんなで飲んでも平気です。
車内はプライベート空間となるので、移動中にお酒を飲んで盛り上がることもできます。
冷蔵庫を備え付けたバスもあり、冷えたお酒が飲めますよ。
ただし、車内での飲み過ぎには注意が必要。
移動中に車内を動き回るのは禁止ですし、酔っ払って車内を汚してしまうと弁償しなければいけません。
運転手に迷惑をかけてしまうと、安全な運行に支障があるので、車内での飲酒は節度をもって楽しみましょう。
プライベート空間での移動
貸切バスは、皆さんだけの空間で移動できる手段です。
公共交通機関ではできない仕事のミーティングも、周りを気にする必要がありません。
研修で利用する場合に、オリエンテーションを研修施設に向かう貸切バスの中でしてしまえば、現地についてからもスムーズにことを進められます。
取引先の人と親睦を深めたり、社員旅行で普段は話せない人との交流を楽しんだり、公共交通機関ではできないことが、貸切バスなら可能です。
周りに干渉されない貸切バスは、無駄になりがちな移動時間も有効活用できます。
車内の設備が豊富
ここまでにもいくつか紹介していますが、貸切バスの車内には、移動時間を快適にしてくれるさまざまな設備が備わっています。
冷蔵庫は、大型バスや中型バスで350mlの缶ビールが40本入るサイズ、小型バスでも24本程度入るサイズを用意。
テレビは地デジに対応しているものも多く、地上波で放映されているスポーツ中継を見て盛り上がったりもできます。
大型バスと中型バスには、貸切バスにある設備のほとんどが付いていますが、小型バス、マイクロバス、ミニバスの場合は、バスによって備わっていない設備もあるので注意が必要です。
利用当日、あると思っていた設備がない可能性もあるので、どの設備が付いているのか、事前に確認しておきましょう。
また、取引先の社長など、VIPの方を乗せるのにピッタリなVIP仕様の貸切バスもあります。
主に大型バスとマイクロバスがVIP仕様に改装されており、座席の数を大幅に減らして広々としているほか、革張りの座席になっているなど、まるでファーストクラスのような貸切バスです。
予約などの手間が一度で済む
大人数で移動する際の幹事に選ばれると、予約などの負担はかなり大きなものになります。
レンタカーを複数台予約する手間、タクシーを手配する手間、公共交通機関のルート検索や予約する手間など、どの移動手段にも面倒なことがたくさん。
一方、貸切バスを利用すれば、その手間は貸切バスの分だけで済むので、幹事の負担はかなり軽減するはずです。
利用当日の開始や終了の手間も、ほかの移動手段に比べて貸切バスは少ないので、余計な時間をかけてしまうこともありません。
乗る人にとってのメリットも多いですが、その移動を管理する人にとってもメリットがあります。
行程を自由に組める
貸切バスを利用することに対して、行きたい場所に行けない、集合や解散の場所が決められているなど、制限が多そうというイメージはありませんか。
実際は真逆で、自由度の高い移動手段です。
行程は、皆さんが自由に組むことができます。
バスが通れない道、停められない場所という制限はありますが、それを除けば、行きたい場所、集合・解散場所も自由です。
例えば、集合場所を1カ所にするのが難しい場合は、複数の場所を集合場所とし、それぞれでピックアップしながら目的地に移動することができます。
できるだけ皆さんの要望通りに進められるよう、バス会社も親身に話を聞いてくれるので、しっかりと要望を伝えておきましょう。
その土地に精通した人が相談に乗ってくれる
貸切バスの行程を決める際、訪れる場所が全く知らない土地だと、分からないことも多いはずです。
どう移動したら効率が良いのか、バスが通れない道はあるのか、渋滞することはあるのか、行程を組むのに必要な情報はたくさんあります。
もし行程決めで困ってしまっても、その土地に精通したバス会社が相談に乗ってくれるので安心です。
貸切バスのデメリット
貸切バスを利用することのメリットはたくさんありますが、デメリットも、もちろんあります。
移動スピードが遅め
貸切バスのサイズが大きいほど、移動スピードはどうしても遅くなってしまいます。
時間の正確さを求める場合は、貸切バスは少し向いていない手段です。
短距離の移動であれば、タクシーなども候補に入れておきましょう。
道や停車場所に制限がある
サイズの大きい貸切バスは、普通車では考える必要のないことも頭に入れておかなければいけません。
社員旅行や視察などで、少し田舎な場所に行く場合、大型車が通り抜けできない道があり、目的地まで行けない可能性が存在します。
さらに、目的地に駐車場があるとしても、そこに大型車を停められるとも限りません。
貸切バスには、行程を自由に組めるというメリットがありますが、バスのサイズを考えて行程を組むことも必要です。
貸切バスの利用事例
レンタカーや公共交通機関にはない、貸切バスの魅力は伝わったでしょうか。
デメリットもありますが、メリットのほうが断然多いので、大人数での移動が必要な場合は、貸切バスはピッタリの移動手段です。
さらに貸切バスを利用するイメージを膨らませてもらうべく、貸切バスの利用事例を紹介していきます。
どんな人が、どのように利用しているのか、参考にしてみてください。
会社のバーベキュー旅行に貸切バスを利用した事例
毎年開催している、スタッフが参加するバーベキュー旅行の移動手段として貸切バスを利用した事例を紹介します。
そちらの会社が貸切バスを利用し始める前は、レンタカーを複数台借りて移動していましたが、やはり運転手がお酒を我慢しなければならないということで、不公平さが問題となっていました。
その問題点を解決したのが貸切バスです。
料金的には、レンタカーのほうが少し安く済んでいましたが、移動の楽さ、スタッフ全員の満足度を考えると、もうレンタカーには戻れないという話になりました。
さらに、貸切バスには安心感もあると感じたそうです。
スタッフがレンタカーで運転していると、事故を起こすことや巻き込まれてしまう可能性はゼロではありません。
プロの運転手にお任せできる貸切バスを選ぶことで、その不安も取り除くことができたといいます。
就活イベントの送迎に貸切バスを利用した事例
続いて紹介するのは、企業と学生が参加する就活イベントにおいて、学生の送迎に貸切バスを利用した事例です。
そのイベントは大都市で行われるので、アクセスがそこまで悪いわけではありません。
しかし、少し都市部から離れた場所にある学校も参加しているので、その学校とイベント会場を直通するバスとして、貸切バスを利用しています。
そうすることで、アクセスを理由にイベント参加を迷っていた学生も、気軽に足を運べるようになり、結果的に来場者数アップに繋がったそうです。
就活イベントの場合、学生の来場者数が増えれば、企業の出展数も増えてくるので、貸切バスはイベント成功の重要な役割も担っています。
取引先の工場を見学する視察に貸切バスを利用した事例
工場の視察に貸切バスを利用し、親睦を深めることにも一役買った事例を紹介します。
会社の運営に関する勉強の一環として、年に複数回の視察を行っていますが、それまでの視察は、電車とタクシーを併用して行っていました。
しかし、道に迷ってしまったことや、タクシーを複数台手配するのに手こずった経験があったそうです。
貸切バスを利用し始めてからは、そういった心配事が消え、幹事としても管理が楽になったといいます。
幹事からすると、手間が1台分で済むのは嬉しいですよね。
さらに、向かい合って座れるサロンタイプの貸切バスを活用し、視察だけでなく親睦を深める場としても利用されています。
プライベートな空間なので、会話も弾み、有意義な移動時間を過ごせたそうです。
合宿やサマーキャンプの送迎に貸切バスを利用した事例
子供たちが参加する合宿やサマーキャンプの移動に、貸切バスを利用した事例です。
貸切バスを利用する前は、バスではないが人数がそこそこ乗るハイエースを複数台借り、スタッフが2時間ほどの運転をして、子供を送り届ける仕組みを取っていました。
しかし、こちらの会社も、複数台借りる手間に対する意見も多く出ていたそうです。
また、子供を乗せるということで、親御さんに安心して送り出してほしいという思いもあり、貸切バスを利用することとなりました。
実際に貸切バスを利用してみてからは、車が大きくなったことで、子供も車内でゆっくり休めるようになったり、スタッフの負担も軽減したそうです。
子供を送り出した親御さんからも、安全性の高い貸切バスで移動してくれることに感謝する意見がたくさんあり、参加する側も運営する側も嬉しい結果となりました。
スクールバスとして貸切バスを利用した事例
最後に紹介するのは、少し変わった貸切バスの利用の仕方をした事例です。
スクールバスといえば、マイクロバスを利用される場合がほとんどですが、とある保育所は大型バスをオリジナルのラッピングを施して利用しています。
子供たちの送迎だけであれば、マイクロバスのサイズでも事足りますが、校外学習へ行くための移動手段としての利用も考えていたため、長距離も快適に移動できる大型バスを選んだそうです。
貸切バスをスクールバスとして運営することのメリットとして、維持管理の手間が減る点があります。
運転手を用意したり、駐車場を確保したり、スクールバスの運営は大きな負担となるので、そこを全てバス会社にお任せできるのは、運営側にとって嬉しいポイントです。
また、バスにスクールオリジナルのラッピングを施すことで、子供たちも乗るのが楽しみになります。
宣伝効果も抜群で、バスきっかけで入園の問い合わせが増えたことや、そのバスに乗りたいということで、実際に入園した子供もいるそうです。
貸切バスを利用するうえでの注意点
貸切バスならではのメリットは多いですが、その分、普段は気にする必要のない注意点も多いです。
こちらの記事で紹介した、貸切バスのデメリットに少し似ている点もありますが、貸切バスを利用するうえでの注意点を紹介していきます。
移動に少し時間がかかることを頭に入れて行程を組む
貸切バスは、大きいが故にどうしても移動に多くの時間がかかってしまいます。
さらに、普通車なら通れる狭い道も、バスは通れないことがあり、遠回りしなければいけない場合も。
普通車と同じスケジュールで行程を組んでしまうと、その後の予定が確実に詰まってしまうので、余裕を持った計画が必要です。
車での移動となれば、公共交通機関よりも時間の正確さという面では劣ります。
大都市や観光地を通るのであれば、渋滞に巻き込まれる可能性もあるので、そこも踏まえた行程を組みましょう。
泊まりで利用する場合はドライバーの宿も必要
貸切バスを複数日にわたって利用する際に、2つのパターンが考えられます。
1日の利用終了後、バスは一度車庫に帰ってもらい、次の日にまた戻ってきてもらうケース。
もしくは、ドライバーの宿を用意して、宿泊してもらうパターンです。
2つを比較して、料金の安いほうを選ぶことができ、もし宿泊してもらうほうが安い場合は、皆さんがドライバーの宿泊場所を確保する必要があります。
繁忙期となると、どこも満室で宿泊先が見つからないケースもあるので、利用が決まったら早めに確保しておきましょう。
ドライバーの宿を探すうえで注意する点は、バスが停められる駐車場があるか、そして1泊2食付きのプランかどうかです。
もし、ドライバーが2人いる場合は、2部屋用意する必要があります。
ドライバーの宿泊料金は、貸切バスの利用料金に含まれていないので、追加で必要です。
事前に予約が必要な駐車場もある
普通車なら駐車場は簡単に見つかりますが、貸切バスだと話は変わってきます。
大型車が停められる駐車場は限られており、観光地だからといって必ず停められる保証はありません。
駐車場によっては、大型車を停める場合は事前予約が必要な場合もあるので、行程を組む際に駐車場のチェックも必要です。
また、駐車場ではなくても、送迎で駅などを利用する場合も大型車が停められるのか確認しておきましょう。
当日、いざ送迎をしようとして、駅前にバスを停めることができず、少し歩く羽目になる可能性もあります。
座席は窮屈な場合がある
貸切バスの座席は、座席が広くて快適そうとイメージしている方が多いかもしれませんが、実はそこまで広くはありません。
特に、送迎や接待で外国人を貸切バスに乗せる場合は注意が必要です。
体格の良い外国人も多いので、その場合はバスの座席だと窮屈に感じてしまう可能性があります。
サロンタイプのバスで、ゆとりをもって座ってもらうか、長時間乗らないよう、公共交通機関と貸切バスをうまく組み合わせて利用するなど、工夫して利用しましょう。
当日に行程を変更するのは難しい
行程の自由度が高い貸切バスですが、当日に急遽変更することは難しいと考えておいたほうが良いです。
例えば、社員旅行で外でのアクティビティを行程に組み込んでいたが、当日はあいにくの天気で、屋内で楽しめる施設に変更したいとします。
その変更を当日にすることは原則できません。
解決策としては、事前に雨の日プランもバス会社に提示しておくことで、どちらも対応できるようになります。
トイレ休憩などは、当日に立ち寄ってもらうこともできますが、これも事前に組み込んでいたほうがベストです。
高速代や駐車場代の予算を忘れずに
貸切バスの利用料金のほかに、当日かかる高速代や駐車場代の予算も用意しておく必要があります。
行程通りに進めることができれば、追加でかかる料金は事前に把握できるので、当日慌てないために調べておきましょう。
支払いについては、皆さんがその場で支払うか、運転手に立て替えてもらってから精算する方法があります。
テレビを利用する場合は著作権に注意
テレビを備え付けている貸切バスは多いので、移動中に利用したい方も多いと思います。
自分たちで用意したDVDを持ち込む場合は、上映できるものに条件があるので注意が必要です。
特に、レンタルビデオ店などで借りたものは、著作権の関係で上映できません。
アニメや映画などは、業務用のものをバス会社が所有している場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
個人で撮影したビデオや、会社が作成した映像の上映は可能です。
貸切バスはビジネス効果も期待できる
貸切バスを利用してみたくなったでしょうか。
幹事としての管理が楽になる点や、移動時間を楽しめる点など、皆さんにとっての満足度はもちろんですが、一緒に乗車する取引先の方やVIPの方にも、貸切バスでの移動に満足してもらえるはずです。
そのことが、次のビジネスに繋がることがあるかもしれませんし、事例で紹介したスクールバスのような宣伝としての役割も担うなど、高いビジネス効果が期待できます。
今まで、大人数の移動にレンタカーや公共交通機関を利用していた方は、ぜひ一度、貸切バスの利用を考えてみてはいかがでしょうか。