岡山テロワールを感じるモデルコース吹屋~湯原温泉~蒜山
岡山観光といえば岡山市や倉敷市など県南部のイメージがありますよね。それはJR山陽本線が東西に通じており、新幹線のぞみであれば新大阪駅から45分でアクセスできる利便性の高さによるものでしょう。岡山県北側にも美作三湯の温泉地や、蒜山高原、古い町並みを残しているエリアなど魅力的なスポットが多いのですが、公共交通機関ではアクセスしづらいためあまり行ったことがないという方も多いかもしれません。マイカーやレンタカーでドライブするにも、土地勘のない田舎道を走るのは不安ですし、運転手はお酒を飲めないのがさみしいですよね。そこでおすすめなのが運転手付きでチャーターできる貸切バスのサービスです。貸切バスは単純な送迎だけでも利用できますが、旅行会社企画のバスツアーのような旅プランを、自分の仲間内のグループだけのオリジナルでつくることもできます。1台に乗車できる人数は10名前後から40~50人の規模まで、グループ規模に合わせたバス車両ラインナップがありますので、グループでの旅行を計画する際にはぜひ貸切バスを検討してみてください。バス旅ねっとは全国の貸切バスを手配できるサービスですので、お気軽にご相談くださいませ。
さて今回バス旅ねっとがご紹介するモデルコースは、貸切バスを想定し地元の酒蔵やワイナリーで岡山テロワールを楽しめるスポットをピックアップしました。”テロワール”とは土地を意味するフランス語の”terre”から派生した言葉で、作物に影響を与える要素の気候・地質・気候・周囲の動植物などを示す概念です。特にブドウはテロワールの影響を受けやすいため、ワインの特徴を説明するさいにこの言葉が使われることが多いのですが、最近では日本酒・コーヒー・お茶などでもテロワールで説明されることも増えてきました。その土地でできたワインや日本酒から岡山のテロワールを感じてみてください。
岡山県の見どころ観光スポット
-
1日目午前
吹屋ふるさと村
まずは岡山駅から北西の高梁市「吹屋ふるさと村」へ。このエリアは酸化鉄顔料の弁柄と銅生産で栄えた吹屋に残る、赤い外観で統一された地区で、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。見どころは明治の弁柄工場を復元した「ベンガラ館」、郷土館を中心にした300mほどの町並み「吹屋ふるさと村」、国内最古の木造校舎「旧吹屋小学校」、江戸豪商の邸宅「西江家住宅」などです。
吹屋から北の新見市には有名ワイナリー「domaine tetta(ドメーヌテッタ)」がありますので合わせて立ち寄りましょう。日本では珍しい石灰岩土壌のブドウ畑は、晴れの多い気候とあいまってフランスの銘醸地に似たテロワールを持っています。ワイナリーの建物は岡山出身の世界的デザイナーWonderwallの片山正通氏が手掛けており洗練されていますよ。現在併設するカフェは休業中で、ショップ来店には事前予約が必要なのでご注意ください。 -
1日目午後
勝山町並み保存地区
さらに北上を続けると真庭市です。出雲街道の宿場町として栄えた勝山は、”のれんの町”として町並み保存地区に指定されています。おしゃれな飲食店が多いエリアですが、昼食場所におすすめなのは御前酒蔵元辻本店の手掛ける「お食事処 西蔵」です。御前酒は美作勝山藩御用達の献上酒だったからことからこの名が付き、現在あるほとんどの酒造好適米のルーツとされる幻の酒米「雄町」が使われています。”旨味があってキレがよい”辛口は、酒粕や麹を使った西蔵のメニューによく合います。
そのまま北へ進むと湯原温泉がありますが、勝山の東隣りの久世には明治のルネッサンス様式の木造校舎「旧遷喬尋常小学校」がありますので、立ち寄ってみてもいいでしょう。『ALWAYS 三丁目の夕日』や『火垂るの墓』など映画のロケ地にもなった場所ですよ。 -
宿泊
湯原温泉
宿泊は美作三湯の1つ「湯原温泉」へ。湯原温泉の名物は湯原ダム下に広がる混浴の大きな共同露天風呂「砂湯」です。川底から自然に湧き出す温泉で砂が噴き上がるため砂湯と呼ばれていますが、砂に埋まる砂蒸し風呂ではありません。ダムのある旭川沿いには旅館が立ち並んでいるので、湯めぐりもしやすいでしょう。
湯原温泉街には足湯やお店の看板など、いたるところにかわいらしいオオサンショウウオのモチーフがあります。国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオをこの地域では「はんざき」と呼んでおり、生きたはんざきを観察できる「はんざきセンター」や、はんざきを祀った「鯢大明神」があります。その昔、旭川の深い淵に家畜や人を飲み込んでしまう大はんざきが住んでいて、村の若者が退治したという伝説があり、はんざきにまつわるスポットが多いそうです。 -
2日目午前
ひるぜんジャージーランド
湯原温泉を満喫した2日目はさらに北上し西日本有数の高原リゾート蒜山高原へ。周辺には蒜山名物ジンギスカンとアミューズメントのある「ヒルゼン高原センター・ジョイフルパーク」、2021年にできたサステナブルを体感できるミュージアム「GREENable HIRUZEN(グリーナブル ヒルゼン)」、約1万株のラベンダーのある「蒜山ハーブガーデン ハービル」などの施設がありますので、お好みに合わせてチョイスしましょう。
昼食場所におすすめなのはジャージー牛の牧場観光施設「ひるぜんジャージーランド」です。1番人気は自家製ジャージー牛ゴーダチーズを使ったチーズフォンデュです。他にもジャージー牛のステーキ・ハンバーグ・ビーフカレー・ミートスパゲティなどもあります。バーベキューコーナーは当面休止中です。
デザートには蒜山ジャージー100% プレミアムソフトクリーム、お土産には蒜山ジャージーパンナコッタやレアチーズケーキ、蒜山ジャージーヨーグルトなどの乳製品をどうぞ。 -
2日目午後
ひるぜんワイナリー
旅の締めくくりは岡山を代表するワイナリー「ひるぜんワイナリー」へ。日本固有の山葡萄を使ったワインを中心に、真庭市三ブルーベリーワインや岡山ピオーネの極甘デザートワインなど幅広い展開があり、常に10種以上の試飲ができます。カフェショップ「コアニエ」では、ワイン&チーズセットや山葡萄100%ジュースや山葡萄&ジャージーミルクのミックスソフトなどが楽しめますが、ランチメニューは現在提供されていません。ガラス越しに貯蔵室や瓶詰め作業を見ることができますが、団体見学を希望の場合は施設に問合せて見ましょう。秋には山葡萄の収穫体験も行っています。