焼酎と絶景をしっぽり嗜む宮崎南部1泊2日モデルコース
九州の南東に位置する宮崎県には高千穂峡やえびの高原といった有名観光スポットがたくさんありますが、今回は宮崎空港の南側にある名所を貸切バスでめぐる1泊2日のモデルコースをご紹介します。宮崎に着いてすぐは、焼酎の里・霧島酒造で工場見学。そこから九州の小京都と呼ばれる「飫肥城下町」を散策してから、自然あふれる北郷温泉で宿泊。2日目は焼酎道場のある櫻の郷酒造に寄ってから宮崎最南端の都井岬へ。宮崎空港へ向かう道中は東海岸沿いの絶景を楽しみながら鵜戸神宮で旅の締めくくりにします。
宮崎空港からすぐ南にある青島エリアなどであれば電車でも行きやすいですが、今回のような県南部や東西への移動では、鉄道がある地域が限られているので電車・バスだけで移動すると1泊2日では収まらず2泊以上必要となるでしょう。運転手付きの貸切バスをチャーターすれば、交通経路を気にせずに好きな場所を効率的にめぐることができるので、交通インフラの整っていない地方での観光におすすめです。貸切バスでは団体向けの大きな観光バスはもちろん、少人数グループ向けのマイクロバスやコミュータータイプの車両もありますので、ぜひ検討してみてくださいね。
宮崎県の見どころ観光スポット
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1日目午前
焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン
芋焼酎といえば鹿児島県のイメージがありますが、芋焼酎の最も有名な銘柄「黒霧島」の霧島酒造は、実は宮崎県西部の都城市にあります。霧島山も児島県と宮崎県にまたがっておりどちらも芋焼酎づくりが盛んです。旅のはじまりは、霧島酒造が手掛ける「焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン」へ。この場所では芋焼酎製造工程や国内最大級の焼酎粕リサイクル設備を見学でき、霧の蔵ミュージアムや霧島創業記念館「吉助」で焼酎造りの歴史が学ぶことができます。敷地内には霧島神宮から正式に分霊を受けた霧島焼酎神社があり、健康長寿・商売繁盛・縁結びにご利益があると言われていますよ。
また焼酎だけでなく、クラフトビール霧島ビールの醸造施設とレストラン・ショップが一帯となった「霧の蔵ブルワリー」も併設しており、焼酎粕を使用したベーカリーやピッツァをはじめ、本格的なランチやディナーを楽しむことができます。 -
1日目午後
飫肥城下町
焼酎の工場見学とランチを楽しんだあとは東の日南市の方へ。九州の小京都と言われる「飫肥(おび)城下町」で、歴史を感じる街並みを散策しましょう。飫肥城跡から南のエリアは伝統的建造物群保存地区となっており、豫章館・松尾の丸・飫肥城歴史資料館・小村寿太郎記念館などの見学施設や武家屋敷が建ち並んでいます。飫肥城下町案内処では、施設入館券&食べ歩き券もしくは食べ歩き券が付いた「あゆみちゃんマップ」を購入できます。飫肥名物の「おび天」や厚焼玉子はぜひ食べてみてくださいね。
飫肥城下町にも小規模な宿泊施設はありますが、車で15~20分ほど北へ行くと北郷温泉のエリアになっており、収容人数が300名を越える日南北郷リゾートや、全室リビング・寝室・中庭・露天風呂付きの離れ和室になっている合歓のはな、昔ながらの温泉旅館丸新荘などがありますので、宿泊場所におすすめです。
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2日目午前
櫻の郷酒造「焼酎道場」
北郷温泉エリアには「無月」や「赤魔王」の銘柄で知られ、日本最大の甕貯蔵庫を持つ櫻の郷酒造の「焼酎道場」があります。手仕込みの製法を先輩蔵人から徹底的に叩き込まれ習得していくことから”道場”と名付けられたこの場所では、パネルの説明を見ながらガラス越しに焼酎製造の工程を見学できるだけでなく、いも・むぎ・そばなど様々な原料からできた焼酎を組み合わせて手書きラベルを貼る、オリジナル焼酎ブレンド体験もできますよ。
櫻の郷酒造は1894年創業の井上酒造の関連会社として1994年にできた酒造です。井上酒造は日南市の南郷町にありますので、はしごで工場見学をするのもおすすめです。井上酒造の敷地内には、日本発の減圧蒸留100%芋焼酎「爽 飫肥杉」を生んだ名水「榎原湧水」や、自社オリジナルキャビアの元となるチョウザメの養殖場があり、焼酎製造工程とともに見学でき、櫻の郷酒造とは違った魅力がありますよ。 -
2日目昼
都井岬
焼酎酒造見学の後は、宮崎県最南端にある都井岬へ。日向灘と志布志湾の間に突き出た岬には、九州内で唯一のぼれる灯台「都井岬灯台」があり、雄大な風景を楽しんだり資料展示館を見学したりできます。そして何より都井岬のシンボルとなっているのは、天然記念物に指定されている日本在来馬「御崎馬」です。300年以上人為的管理を加えずに放牧してきたことによって野生に近いかたちで群れを継承しています。触ったりエサをあげたりすることはできませんが、自然の中で逞しく生きる馬たちの姿を近く目にするだけで感動できること間違いなしですよ。
都井岬には休憩スポットとして「都井岬観光交流館 PAKALAPAKA(パカラパカ)」がありますが、都井岬へ来る前にJR串間駅の近くにある道の駅くしまで昼食をとるのもおすすめです。串間ではぶりの養殖が盛んで、道の駅くしまの「ウミヤマショクドウ」では養殖場から直接買い付けた新鮮なぶりをいつでも食べることができます。名物はぶりプリ丼ぶりやぶりプリレアカツですのでぜひお試しください。
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2日目午後
鵜戸神宮
都井岬から宮崎空港までは海岸沿いを北上していきましょう。道中にはマンゴーで有名な道の駅なんごうやモアイ像で有名なサンメッセ日南などがありますが、旅の締めくくりにおすすめなのは「鵜戸神宮」です。県指定天然記念物の鵜戸千畳敷奇岩が広がる先の岩崖絶壁に建つ神社で、全国でも珍しい階段を降りて参拝する”下り宮”です。洞窟内には豊玉姫が主祭神である「日子波限建鵜草葺不合命」を生むために建てたとされる本殿と、お乳水やお乳岩があることから、縁結び・夫婦円満・子宝・安産にご利益があると言われています。
ここでチャレンジしてほしいのが運玉投げです。「霊石亀石」と呼ばれる石の窪みめがけて”運”と書かれた玉を投げ、見事窪みに入れば願いが叶うそうですよ。