福島の紅葉狩りモデルコース!会津若松から磐梯山スカイラインで2泊3日のバスツアー
東京からアクセスしやすい身近な東北地方の都道府県といえば、北関東のすぐ上にある福島県ですね。福島は、相馬市やいわき市のある海側の「浜通り」・福島市や郡山市のある中央の「中通り」・喜多方市や会津若松市のある「会津地方」と大きく3つのエリアに分かれています。
今回ご紹介するモデルコースは、10月上旬ごろから色づき始める福島の紅葉を楽しむために、山側の会津若松と磐梯山を中心にまわるルートとなります。この周辺は雪深いため、磐梯吾妻スカイラインは11月中旬から4月中旬頃までは通行止めになっていますのでご注意ください。通行が再開してすぐは雪の間を走る”雪の回廊”も有名ですよ。
東京から福島へ行く場合、福島中心部の中通りへは東北新幹線1本で行けるため1時間半ほどアクセスできますが、会津若松市まで行こうとするとさらに1時間以上かかってしまいます。新幹線以外に交通網があまり発達していないため、福島県内で複数の観光地をまわるのは一苦労です。そこでおすすめなのが貸切バス。運転手付きで自由にルート設定することができるので、交通手段や道順を考えずに乗っているだけで好きな場所をめぐることができますよ。福島の紅葉名所として有名な磐梯吾妻スカイラインの紅葉を、貸切バスの大きな窓から思う存分楽しんでください。東京・福島間はクルマで3時間以上かかりますので、温泉地に泊まりながら2泊3日のプランがおすすめです。
貸切バスで行く福島県おすすめ観光コース
東京駅~森林の駅/もみじ谷大吊橋~会津若松めぐりと東山温泉~五色沼湖沼群と磐梯吾妻スカイライン~高湯温泉~安達太良山~東京駅
福島県の見どころ観光スポット
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1日目
森林の駅/もみじ谷大吊橋
東京から福島へは東北自動車道を北上します。一気に郡山市まで抜けてから会津若松に向かうこともできますが、途中に栃木県おすすめの紅葉スポット「森林の駅/もみじ谷大吊橋」がありますので、休憩も兼ねて立ち寄りましょう。全長320mと日本有数の長さを誇る吊り橋は、その名のとおり紅葉のシーズンが1番の見頃です。
森林の駅内にはレストランがありますのでここで昼食を取ってもいいですし、会津若松の中心部まではまだ2時間ほどの距離がありますので、お買い物をしてバスで移動中に食べてもいいですね。今回のモデルコースは東山温泉に向かうルートですが、もみじ谷大吊橋周辺の塩原温泉郷や、会津若松市の南側にある芦ノ牧温泉や江戸時代の町並みを残す宿場町「大内宿」などもありますので、お好みの場所で宿泊してください。 -
1日目宿泊
会津若松めぐりと東山温泉
会津の奥座敷「東山温泉」は、山形県の「湯野浜温泉」「上山温泉」とともに”奥羽三楽郷”に数えられています。開湯1300年の歴史の中で、豊臣秀吉や新撰組、伊藤博文・与謝野晶子・竹久夢路などの人物が訪れてきました。会津若松は街全に歴史的な観光スポットがたくさんありますので、会津若松の拠点に最適な温泉です。
鶴ヶ城(会津若松城)・会津武家屋敷・会津さざえ堂・白虎隊十九士の墓・七日町通りなど見どころを挙げると尽きませんね。会津で食べておきたいグルメは、わっぱ飯・会津そば・会津ラーメン・ソースカツ丼・会津馬刺し・会津地鶏などなどです。 -
2日目
五色沼湖沼群と磐梯吾妻スカイライン
会津若松市から東の福島市方面へ向かうには磐梯山の中を抜けていくのですが、その道中のドライブルートが今回メインの紅葉スポットです。まず磐梯山の西側にあるのが「磐梯山ゴールドライン」です。猪苗代湖の穏やかさと磐梯山の火山壁である黄金平の荒々しい自然が燃えるように赤く色づく壮大な風景を楽しむことができます。その先には水面が様々な色に見えることから名付けられた「五色沼湖沼群」があります。複数の沼をめぐる五色沼自然探勝路は片道が約4kmで歩いて1時間ほどです。この両端には裏磐梯物産館と裏磐梯ビジターセンターがありますので、貸切バスであれば反対側に車をまわして待っておくことができますよ。
そして磐梯山の頂上付近にあるのが「磐梯吾妻スカイライン」です。火山のダイナミックな山肌と紅葉が織りなす”吾妻八景”と呼ばれる絶景スポットがありますが、その中の「浄土平」は観光バスも駐車できる大きな駐車場を備えた浄土平レストハウスがあります。軽食コーナー・キッチンカー・天空レストランなどがりますので休憩におすすめです。 -
2日目宿泊
高湯温泉
磐梯スカイラインを抜けた標高750mの吾妻山連峰中腹には、山形の「蔵王温泉(最上高湯)」「白布温泉(白布高湯)」とともに”奥州三高湯”と呼ばれた「高湯温泉(信夫高湯)」があります。ミルクのように青白い硫黄泉の源泉かけ流しで楽しめる高湯温泉は、400年余の歴史がある秘湯ですが、じゃらんの『全国温泉地満足度ランキング』で何度も1位を取ったことがあります。人気の理由は温泉以外に何もないこと。開湯以来”一切の鳴り物を禁ず”というしきたりを守ってきたことで、周辺には旅館以外お土産屋さんもご飯屋さんも何もありません。都会の喧騒を忘れて、自然と温泉だけを純粋に楽しむことができるのです。
温泉だけじゃ物足りないという場合は、すぐ近くにあるこけしが有名な温泉街「土湯温泉」や、9つの共同浴場と4つの足湯で賑わう福島市中心部の「飯坂温泉」に宿泊しましょう。 -
3日目
安達太良山
磐梯山の東に位置する安達太良山も福島の紅葉名所として有名です。ロープウェイ(高速6人乗りゴンドラ)があるため初心者向けの登山やトレッキングスポットとしても人気です。無料駐車場を備えたロープウエイ山麓駅周辺には、食事ができる「富士急レストハウス」と日帰り温泉施設「あだたら山 奥岳の湯」があります。露天風呂から眺める紅葉の山並みは最高ですよ。
ロープウエイで10分ほどの空中散歩をしたら山頂駅に着きます。そこから5分ほど遊歩道を進むと「薬師岳パノラマパーク」がありますので、ぜひ”この上の空がほんとの空です”の記念碑とともに紅葉を写真に収めてください。この文字は彫刻家・詩人として有名な高村光太郎の『智恵子抄』の一節、東京出身の高村氏の元に嫁いだ二本松市出身の智恵子氏が”東京には空が無い、阿多多羅山の上にあるほんとの空が見たい”という嘆きにちなんで二本松市が記したものです。この場所に行く時には晴れ渡った秋空になるといいですね。