幻のビール?愛知の三河・知多エリアで大人の見学施設めぐり
クルマのまちである豊田市をはじめ「ものづくり王国」として知られる愛知県では、伝統工芸や独特なグルメが発展しており、見学ができる工場や産業博物館・科学館がたくさんあります。その中から今回は、大人が郷愁を感じるノスタルジックな施設にスポットをあて、大人の見学施設めぐりのモデルコースにしました。蒲郡市にある三谷温泉で宿泊する1泊2日のコースを想定していますが、1日目と2日目はそれぞれ日帰りでも楽しむことができますよ。
社員旅行や自治会旅行など団体での移動には、運転手付きの貸切バスがおすすめです。自分たちで運転したり、公共交通機関を乗り継がなくてよければ、途中にお酒を楽しめるスポットをめぐりやすいためです。東京や大阪からであれば、新幹線で名古屋駅まで移動してから現地のバス会社を利用することも、地元のバス会社で長距離移動することもできますので、予算やプランに合わせて色々計画してみてください。ご相談は全国に業界最大級の提携バス会社を持つバス旅ねっとまでお気軽にどうぞ。
貸切バスで行く愛知県おすすめ観光コース
名古屋駅~三州足助屋敷~カクキュー八丁味噌の郷~三谷温泉~ミツカンミュージアム~國盛 酒の文化館~半田赤レンガ建物~名古屋駅
愛知県の見どころ観光スポット
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1日目 10:00
三州足助屋敷
1つ目のスポットは、名古屋を東に進んだ先にある紅葉の名所・香嵐渓にある「三州足助屋敷」です。かつての豪農屋敷を再現したこの施設は”生きた民俗資料館”と称されており、伝統工芸品のような商売のためのものづくりではなく、暮らしのために必要とされた昔ながらの織物・染物・竹細工・わら細工などの素朴な手仕事を体験できます。混雑する紅葉シーズンには休止となる体験もありますのでご注意ください。
周辺には山菜や川魚・手作り五平餅などを食べることができる「桧茶屋」、炭で焙煎する香り高いコーヒーや菓子類が楽しめる喫茶店「堅香子」といった飲食店、バーベキュー施設などもあります。 -
2日目 13:00
八丁味噌の郷
続いては香嵐渓から南へ下った先にある岡崎市八丁町へ。名古屋めしといえば、味噌カツや味噌煮込みうどんなど、八丁味噌を使ったものが多いですよね。八丁味噌とは、江戸時代に岡崎城から八丁(約870m)の位置にある旧八丁村(現在の八丁町)で生まれた豆味噌で、木樽で熟成させることでコク・酸味・渋みが加わった奥深い味が特徴です。実はこの江戸時代から続く味噌蔵を持っているのは「カクキュー」と「まるや」の2社だけしかなく、両者はこの八丁町でどちらも工場見学を行っています。特に「カクキュー八丁味噌の郷」は最大60名までの団体でも利用可能な食事処「岡崎カクキュー八丁村」があるので、昼食場所にもぴったりです。
岡崎市からさらに三河湾まで南下すると、蒲郡温泉・三谷温泉・形原温泉・西浦温泉からなる蒲郡温泉郷があります。規模の大きなホテルが多いので、団体利用でも困らないでしょう。中でも三谷温泉は1200年の歴史がある温泉で4種の源泉を楽しめるので、ゆっくり温泉を満喫するのにおすすめですよ。 -
2日目 10:00
ミツカンミュージアム
2日目は蒲郡市から西へ進み半田市へ。半⽥運河の周辺では江戸時代に栄えた酒や酢の醸造業の蔵が残り、黒壁の蔵が建ち並ぶ”蔵のまち”として観光スポットになっています。
この中で一番のおすすめは、ミツカン本社に隣接する体験型博物館「MIZKAN MUSEUM(ミツカンミュージアム)」です。「MIM(ミム)」の愛称で呼ばれるこの施設は、2024年の3月にリニューアルしたことでARのデジタル体験コンテンツがパワーアップしています。エリアはフリーゾーンの大地の蔵・光の庭、ガイド付きゾーンの風の回廊・時の蔵・水のシアターに分かれており、フルに見学できる全館コースと、フリーゾーンのみのミニコースがあります。お土産には、その場で撮影した写真がラベルになるマイ味ぽんをどうぞ。 -
2日目 11:30
國盛 酒の文化館
ミツカンミュージアムの近くには、ミツカンの前身である中埜酢店から酒造業を譲り受けて創業した中埜酒造があり、酒蔵を利用した施設「國盛 酒の文化館」を見学することができます。施設名にもなっている代表銘柄「國盛」は知多半島の地酒として、地元で長年愛されているだけでなく、「國盛 純米吟醸 半田郷 1801」はパリで受賞歴があるなど海外でも人気となっています。そんな世界に認められる酒造りの歴史を学べるのは感慨深いですね。きき酒コーナーで試飲して、気に入った銘柄を購入して帰りましょう。
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2日目 13:00
半田赤レンガ建物
最後に訪れる施設は幻のビールを飲むことができる「半田赤レンガ建物」です。この建物は明治時代に建てられ、国の登録有形文化財・近代化産業遺産に指定されている、旧カブトビールの工場です。カブトビールは明治時代に中埜酢店の4代目・中埜又左衛門と後の敷島製パン創業者・盛田善平らが立ち上げた、本格ドイツビール製造を目指した国産ビールでしたが、太平洋戦争の時代の波に飲まれて幻のビールとなりました。そして2005年から当時の文献が研究され2016年にカブトビールが復刻されました。施設内にはカブトビールの歴史が学べる展示室があり、団体向けのガイドプランもあります。
カフェ&ビアホール「Re-BRICK」では、生カブトビールと食事を楽しむことができ団体貸し切りも可能です。アルコール度数が高く苦みの強い「明治カブトビール」と、現代のビールに近い「大正カブトビール」の2種類があるので飲み比べてみてくださいね。帰りのバスで飲むための冷えたカブトビール購入もお忘れなく。