【2024年最新】バスメーカーと歴代バス車種まとめ(路線バス・観光バス)

東京都内で運行している「燃料電池バス(FCバス)」

街中には路線バスだけではなく、小さなコミュニティバスやスクールバスから大きな修学旅行やツアーの観光バスまで、様々なサイズのバスが走っていますよね。バスの外装デザインはバス会社ごとの柄やカラーが施されているので種類もたくさんあるように見えますが、バスの車種や製造メーカーがどれぐらいあるかご存知ですか?

この記事では日本国内で販売されているバス車両を、生産が終了した歴代モデルも含めて一挙にまとめています。移り変わりの激しい自動車メーカーの経営統合や業務提携など業界のつながりも含めて各社を紹介していますので、ビジネスシーンでの取引先様に配慮した車種選びなどの参考になれば幸いです。

バス車種の種類

ノンステップ路線バス

バスの種類はまずワンステップやノンステップなど床が低い「路線バス」タイプと、下が荷室・上が客室となった背の高い「観光バス」タイプの2つに分かれており、それぞれに大きさの違う大型バス・中型バス・小型バス・マイクロバスがあります。

ハイデッカーバスの床下荷室

さらに観光バスタイプには、背の高さによってハイデッカー・スーパーハイデッカー・ダブルデッカー(二階建て)の種類があり、長距離を移動する高速路線バスや貸切バスで使われています。

また貸切バスの場合は観光バスだけでなく、ワンボックス車のコミューターサイズが13人乗りのミニバスとして利用できます。
路線バスタイプの車両は貸切バスで利用されることはほとんどありませんが、立ったままで60~80人ほどを一気に輸送できるため貸切バス用の車両として保有しているバス会社も存在します。

車両区分が同じでもメーカーによりサイズが異なる

貸切バス料金は国土交通省によって定められており、車両の大きさごとの基本料金がありますが、同じ大きさのグループに分類されていても、バスメーカーのラインナップする車種によって細かな大きさや座席数は異なります。逆に販売メーカーが違っていても製造元は同じなので仕様はほとんど一緒という車種もあります。

トラック・バスメーカーの歴代バス車種

それでは各バスメーカーとその製造バス車種を見ていきましょう。日本国内で現在もバスを製造しているメーカーは、トラック製造でも有名な3社です。印象的なCMもあるので、トラックやバスに携わらない人にも馴染みがある名前ばかりではないでしょうか。なお各社シリーズ名が付いた1980年代以降の車種をリストアップしており、品番系統で呼ばれていた古い車種は挙げていません。

いすゞ自動車

いすゞ自動車は路線バス・観光バスともに主要な車種をラインナップしてきましたが、ジャーニーの製造終了に伴い現在は小型バス・マイクロバスのラインナップはありません。ミニバスに分類される日産キャラバンにOEM提供している商用バンのコモは現在も販売しています。
いすゞ自動車と日野自動車とはライバルのように見えますが、車両の製造自体はいすゞと日野が共同で立ち上げた「ジェイ・バス」が行っているため、基本的には同じ構造のバスをOEMでそれぞれ販売しているような間柄です。またここ数年は日野自動車の親会社であるトヨタ自動車とも協業を進めるなど、対立ではない業界内の協力体制がどんどん進んでいます。

車種名種類サイズ製造期間
スーパークルーザー観光バス大型バス1986年〜1996年
ガーラ観光バス大型バス1996年~現行
ガーラミオ観光バス中型バス1999年~現行
ジャーニー路線バスマイクロ1959年~2021年
ジャーニーJ観光バスマイクロ2003年11月~2011年8月
コモバンミニバス2001年~現行
エルガ路線バス大型バス2000年~現行
エルガミオ路線バス中型バス2000年~現行
エルガデュオ路線バス超大型バス2019年~現行

日野自動車

日野自動車も路線バス・観光バスともに主要な車種をラインナップしており、現在でも大型・中型だけでなくマイクロバスのラインナップがありますが、バンのラインナップはありません。
日野自動車はトヨタ自動車の完全子会社ですが、三菱ふそうトラック・バスとの経営統合が2024年末に予定されており、モビリティ業界の協業の輪がさらに広がることとなります。

車種名種類サイズ製造期間
スケルトンRS路線/観光大型バス1977年~1982年
セレガ観光バス大型バス1990年~現行
セレガショート観光バス大型バス1990年~現行
リエッセ路線バス小型バス1995年~2011年
リエッセⅡ観光バスマイクロ1996年~現行
メルファ路線/観光中型バス1998年~現行
メルファ7路線/観光小型バス1998年~2004年
メルファ9路線/観光中型バス1999年~2004年
レインボー路線/観光中型バス1980年~現行
レインボー7M路線/観光小型バス1966年~現行
ブルーリボン路線バス大型バス1982年~現行
ブルーリボン連節バス路線バス超大型バス2019年~現行
ポンチョ路線バス小型バス2002年~現行

三菱ふそうトラック・バス

三菱ふそうトラック・バスも路線バス・観光バスの主要メーカーですが、大型バスを中心としており、通常の大型バスより背の高いスーパーハイデッカーのラインナップが特徴です。
元々はABボルボとの提携により三菱自動車からトラック・バス事業が独立した形で設立された会社ですが、現在は世界最大規模の商用車製造会社のダイムラー・トラックの傘下となっています。三菱ふそうトラック・バスと日野自動車が経営統合することにより、ダイムラー・トラックとトヨタ自動車も大きな協業の輪となりました。トヨタのCASE技術を使った革新が業界全体に広がるといいですね。

車種名種類サイズ製造期間
エアロキング(ダブルデッカー)観光バス大型バス1984~2010年
エアロクイーン(スーパーハイデッカー)観光バス大型バス1988年~現行
エアロエース(ハイデッカー)観光バス大型バス1983年~現行
エアロエースショートMM観光バス中型バス2008年~2017年
ローザ観光バスマイクロ1986年 ~現行
エアロスター路線バス大型バス1984年~現行
エアロミディ路線バス中型バス1988年~2017年
エアロミディMJ路線/路線小型バス1988年~2007年

UDトラックス

ディーゼルエンジンの生産で始まった会社で、長らく日産の傘下の「日産ディーゼル工業」の名前で知られ路線バスや観光バスを製造しており、三菱ふそう製造バスのOEM供給も受けてきました。その後2010年にバス事業から撤退しトラック製造のみに縮小、ボルボ傘下になったことで社名が「UDトラックス」となりました。さらに2019年にいすゞ自動車とボルボ・グループの戦略的提携が発表され、2022年7月にいすゞ自動車の完全子会社となっています。

車種名種類サイズ製造期間
スペースウイング観光バス大型バス1985年~2010年
スペースアロー観光バス大型バス1985年~2010年
スペースランナー路線バス大型バス2005年~2010年

自動車メーカーの製造バス車種

商用車ではなく一般乗用車を製造しているメーカーはバスにまったく関係ないのかというとそうではありません。トヨタと日産にも貸切バスで利用されているマイクロバスやミニバスに分類される小さな車両展開があります。

トヨタ自動車

商用から乗用まで幅広く利用されているハイエースの大きいタイプはミニバスとしてチャーターすることができます。またコースターは日野・リエッセⅡの姉妹車ですが、搭載されていた日野自動車のディーゼルエンジンに燃費不正問題があったため、2023年より両者ともにトヨタ製エンジンに変更されています。
そして自動車製造会社から”モビリティカンパニー”へと経営方針を変革させたトヨタは、東京2020オリンピックに向けて燃料電池バス(FCバス)を開発しました。導入は東京都内の路線バスから始まり、地方都市にも広がっています。

車種名種類サイズ製造期間
コースター観光バスマイクロ1969年~現行
ハイエースコミューターバンミニバス1967年~現行
SORA路線バス大型バス2018年~現行

日産自動車

日産自動車のシビリアンはいすゞにOEM供給されていた車両ですが、現在は製造されておらず、商用車はキャラバンだけとなりました。
2006年からルノーが日産株の44%を保有したことで連結子会社となっていましたが、2023年に日産が保有するルノー株の15%までルノーの日産株が引き下げられたことで、両者は対等な立場となりました。そして2024年には日産とホンダが技術面での協業を進めることが発表されました。王者トヨタと世界のEV化の波にどう立ち向かっていくのか期待しましょう。

車種名種類サイズ製造期間
シビリアン観光バスマイクロ1971年~2021年
キャラバンバンミニバス1973年~現行

海外のバス製造メーカー

日本で走っているバスはすべて国産かというとそうではありません。特にEV化おいては、海外メーカーの躍進が目覚ましい状況となっています。

ビーワイディージャパン(BYD 比亜迪)

1995年に中国のバッテリーメーカーとして創業した「BYD(比亜迪)」は、2003年に自動車事業へ参入し、2022年からEV車とプラグインハイブリッド車に特化したことで、テスラを抜くほどの勢いを見せています。日本国内にもディーラーが続々とできているのでEV車がもっと一般化するかもしれませんね。バス業界ではすでに2015年に中国から輸入する形でEV車を導入されており、現在では様々な地域のコミュニティバスへ広がり、国内EVバスのシェア8割を占めています。

車種名種類サイズ製造期間
K8観光バス大型バス2019年~1.0販売終了
K9観光バス大型バス2019年~
J7観光バス中型バス2024年~
J6観光バス小型バス2019年~1.0販売終了

ヒョンデモビリティジャパン(ヒュンダイ 現代自動車)

海外メーカーのバスとしてEVバスよりも早い2008年から先行導入されていたのはヒュンダイのユニバースです。乗用車ではなかなか受け入れられなかったものの、安価で高機能であることからツアーバスや高速路線バスなどに広く導入されています。EVバスのエレクシティタウンも2024年秋をめどに導入予定とのことで、都市バスのEV化がますます加速しそうですね。

車種名種類サイズ製造期間
エアロ観光バス大型バス1985年~2010年
ユニバース観光バス大型バス2008年~現行

スカニアジャパン

最後にご紹介するのはスウェーデンのスカニアジャパンです。大型二階建てバス「アストロメガ」は、黄色のツアーバスでおなじみの「はとバス」の依頼で誕生し、2016年から東京都心の周遊コースで利用されています。その後、2018年から高速バス路線での導入も増えています。

車種名種類サイズ製造期間
アストロメガ(ダブルデッカー)観光バス大型バス2016年~

バスメーカーと車種のまとめ

貸切バスでチャーターできるバスに、どのようなメーカーのどのような車種があるか見てきましたがいかがでしたでしょうか?メーカーごとの歴史を知ると、ライバル社と思われるメーカー同士が世界と戦うために経営統合や共同開発を試行錯誤している様子が垣間見えましたね。クルマ業界には「Connected(接続された)」「Autonomous(自動化)」「Shared(シェアリング)」「Electric(電動化)」の頭文字を繋げた『CASE』と、「Mobility as a Service(移動ニーズに合わせた移動サービス)」を示す『MaaS』という大変革の波が同時に来ています。いち早くそれらに対応するためには争っている場合ではないということなのでしょう。また昨今はドライバー不足が深刻化しており、運送業界全体の効率化・自動化に向けた技術革新にも期待が寄せられています。EVバスやFCバスが当たり前になる時代がすぐそこまで来ているのかもしれませんね。

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