下呂温泉から郡上八幡へ古き良き日本の技を巡るモデルコース
日本のほぼ真ん中に位置する岐阜県は、関東からも関西からも人気の観光地です。白山連峰と飛騨山脈に囲まれた飛騨高山は、古い町並みと自然の豊かさで岐阜観光の定番となっていますが、それよりも南にあり名古屋方面からアクセスしやすい下呂温泉や郡上八幡も、レトロな町並みで飛騨の伝統を感じることができるエリアとなっています。
下呂市と郡上市は隣接しておりセットで観光するのにおすすめですが、東西には電車や路線バスは通じていないため公共交通機関でのアクセスしようとすると一旦岐阜駅か飛騨高山に出なくてはならず、かなり時間がかかってしまいます。そこでおすすめなのが運転手付きのバスをチャーターできる貸切バスサービスです。貸切バスであればレンタカーと違って知らない土地の運転もプロドライバーに任せることができ、行きたい場所に最短距離でアクセスすることができます。また旅先でしか出会えない地酒や地ビールなどのアルコールも、気兼ねなく楽しむことができます。貸切バスには大きな観光バスだけでなく小さなマイクロバスもありますので、10人ほどのグループ旅行には貸切バスを選択肢に加えてみてください。
岐阜県の見どころ観光スポット
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1日目午前
奥飛騨酒造
名古屋から下呂温泉に向かう途中に立ち寄りたいのが、下呂市南部にある飛騨金山エリアです。かつて美濃国と飛騨国の国境として飛騨街道の宿場町が栄えた場所です。さらに昭和40年代に岩屋ダムができたことで商店街が賑わいました。飛騨川に架かる金山橋や境橋周辺には、当時の昭和レトロな町並みが残っており、迷路のような路地裏を散策する”筋骨めぐり”が人気です。
この町の中でおすすめのスポットが、江戸時代の1720年に創業した造り酒屋「奥飛騨酒蔵」です。現在の本店の建屋は1835年に建て替えられたものですが、下呂市の景観重要建造物第一号に指定され、酒造資料展示室には200年の歴史がある酒造りの道具などが展示されています。代表銘柄は清酒の奥飛騨と初緑で、お米を原料としたライスウォッカもあります。蔵見学や試飲もできますよ。 -
1日目午後
下呂温泉合掌村
下呂温泉エリアに着いたら、昼食と文化体験を兼ねて「下呂温泉合掌村」へ。この村は、白川郷の合掌造り家屋を移築してできた集落です。体験施設の飛騨工房では、陶器の絵付体験・ロクロ体験・和紙の絵漉き体験・さるぼぼ作りに挑戦できます。”さるぼぼ”とは飛騨の方言で”猿の赤ん坊”を意味しており、子どもが健やかに育つことを願って母親が作ったという赤い人形です。
軽食をいただける場所は、あまご・いわな・あゆの炭火焼が人気の「市蔵」、山菜そば・笹寿し・五平餅などがある「合掌茶屋」、トマト・コンニャク・ヨモギが使われたヘルシーあんみつが人気の「茶房 萬古庵」と複数あります。 -
宿泊
下呂温泉
下呂温泉は、日本三名泉の1つとされる日本を代表する温泉であるため、温泉街も風情があり賑わっています。宿にチェックインしたら、各々で散策してみましょう。温泉宿に3箇所入浴できる湯めぐり手形もありますよ。美人の湯と名高いので、たくさんめぐるとお肌がツルンツルンになりますよ。
下呂名物として人気なのは、レトロな銭湯風のお店にある下呂プリンです。隣りには全国的にも珍しい温泉の博物館「下呂発 温泉博物館」があるので覗いてみましょう。 -
2日目午前
郡上八幡 散策
2日目は江戸時代初期に整備された城下町の町並みが残る郡上八幡へ。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、複数大火に見舞われたことから火災に強い城下町として町の至る所に水路があるのが特徴です。中心部にある「流響の里」には最大200名収容のレストランがあり、ケイちゃん・飛騨牛・古地鶏・美濃健豚などの地元食材を楽しむことができますよ。
町のシンボルである郡上八幡城は1933年に再建された日本最古の木造再建城であり、桜や紅葉の名所として知られています。お城のある山頂まではバスで登ることができませんが、郡上八幡城下町プラザ駐車場から徒歩で15~20分で登ることができます。お城好きな方は行程時間に加えておきましょう。
また毎年7月中旬から9月上旬にかけての週末には、30夜以上おどり続けるロングラン盆踊りの「郡上おどり」が開催されるので、こちらで宿泊して参加するプランもいいですね。 -
2日目午後
さんぷる工房 レトロアート館
飛騨レトロ旅の締めくくりに、食品サンプル作り体験はいかがですか?本物そっくりの蝋でできた食品サンプルは、郡上八幡出身の岩崎瀧三氏が80年以上前に生み出したものであることから、現在でも生産量は日本一です。岩崎氏が創業した「サンプルビレッジいわさき」をはじめ、「流響の里」の中にも体験スペースがありますが、おすすめは「さんぷる工房 レトロアート館」です。
ここではなんと、昭和レトロな玩具・書籍や家電と食品サンプルのコラボ展示によって作り出された空間の中で、食品サンプル作り体験もできちゃうんです。天ぷらサンプルづくりができる食堂やスイーツサンプルづくりができる教室のほか、ちゃぶ台返しのお茶の間やホーロー看板通路など、昭和生まれには懐かしく、若者にはエモいおすすめスポットです。