2024年は10月まで真夏日が続いたと思ったら、12月は連日寒波到来のニュースが流れ、寒暖差がとっても激しい1年になりましたね。これだけ一気に寒くなると体調も崩しやすくなり、雪国で生活されている方は苦労も多いと思いますが、嬉しい悲鳴を挙げているのはスキー場です。
2023-2024シーズンまではコロナ禍からの雪不足と、スキー場への打撃が大きく、営業休止や閉鎖となったスキー場もたくさんありました。2024-2025シーズンは12月からしっかり雪が積もり、これまで休業していたスキー場も営業再開となっているので、久々にスキーに行ってみようかなと計画を立てている方も多いのではないでしょうか。
そこで問題になるのがスキー場への移動手段です。スキーといえばバスで行くイメージがあると思いますが、ここ数年バス業界に起きた様々な変化により、過去と同じ方法ではスキー場に行けないかもしれません。この記事では、貸切バス手配サービスのバス旅ねっとが、スキー場への移動手段について詳しく解説していきます。
Contents
スキーバスが減っている?
スキー場への移動を困難にしている原因はスキーバスの減少です。まずはその状態に影響を及ぼしている背景から見ていきましょう。
運送業界のドライバー不足
運送業界では慢性的な人材不足が続いていたことから、残業時間に制限ができる「働き方改革関連法」の適用が猶予されていたのですが、2024年4月にその猶予期間が終わりドライバー1人の労働時間に制限ができました。その結果起こるさらなる人材不足は「2024年問題」としてニュースで目にした方も多いのではないでしょうか?
運送業界にはバス業界も含まれており、市民の足である路線バス減便は都心にも広がりました。地方では路線が統廃合し、生活に必要な場所だけを結ぶコミュニティバスや、予約制のデマンドバスのみになってしまった地域もあります。スキー場があるのは生活圏から少し離れた山間にあることが多いので、冬季のみ運行するスキーバスも廃止になってしまったという地域がどんどん増えています。
スキー場の体力不足
路線バスとしてのスキーバス以外に、スキー場自体がバス会社と契約して運行しているシャトルバスも便利な移動手段です。来場数が多いビックゲレンデでは、毎年便数を確保して運行を続けていますが、ここ数年コロナ禍や雪不足で苦戦を強いられた小さなスキー場はシャトルバスを廃止しており、今シーズンの再開しようにも、前述したドライバー不足の影響もありシャトルバス再開が難しくなっています。また貸切バスの料金は国土交通省で基準額が定められているのですが、人材不足・安全管理費の増大・物価高騰の影響から2023年10月に大幅値上げしています。小さなスキー場にとってはその負担が大きいとも考えられます。
ビックゲレンデは便利である反面とても混み合うため、空いていて滑りやすい穴場のスキー場を利用する方も多いのではないでしょうか。昔から通っていたお気に入りのスキー場が閉鎖されたり、行く手段が無くなってきてしまうのは寂しいですね。
スキー場への移動手段を比較してみよう
次に自治体やスキー場が準備するスキーバス以外に、自分で移動する手段にはどのようなものがあるかを見ていきましょう。
マイカーやレンタカーでのアクセス
マイカーを持つのが当たり前だった時代は、マイカーやレンタカーで気軽にスキー場へ行く人が多かったと思います。みんなでワイワイ盛り上がりながら、途中で好きな場所に立ち寄ったりできるので楽しいですよね。
ですが近年ではマイカーを持たずにカーシェアリングで必要な時だけしか車に乗らないという人が増えたため、運転に不慣れな人も多いでしょう。スキー場までの雪が降山道を走るとなると、一緒に移動するみんなの命を預かるプレッシャーものしかかり、どっと疲れてしまいますよね。
スキーツアーへの参加
旅行代理店などが企画するスキーツアーは、東京や大阪などの都心から直行のスキーバスとリフト券や宿泊がセットになったおり、格安で参加できるのが魅力です。
ですが移動するバスは乗り合いのため知らない人と一緒に移動することになり、グループの人数が多い場合は座席を確保することが難しいのが難点です。
貸切バスでのアクセス
レンタカーとスキーツアーの中間にあるのが貸切バスです。1台のバスを運転手付きで占有利用することができるので、車内はプライベート空間で盛り上がれるのと同時に、運転をプロドライバーに任せられるのが魅力です。
ですが少人数で利用するとスキーツアーよりも料金が高くなりやすく、事前に行程を組んで運行をしないというルールがあるため、少人数で気ままにスキーに行きたい場合には向いていないでしょう。
スキー場への移動方法比較
スキー場まで自分で移動する手段3つを比較すると下記のようになります。
どの方法がベストであるかはどんなメンバーでどこに行くのかによって変わってきますので、状況に合わせて参考にしてみてくださいね。
レンタカー | スキーツアー | 貸切バス | |
---|---|---|---|
人数の自由度 | △ 大人数だと 複数台レンタル必要 | ✕ 大人数は席を 確保しにくい | ◯ 人数に合わせて 車両を選べる |
行程の自由度 | ◯ 当日自由に 寄り道できる | ✕ スキー場直行直帰で 対象は人気スキー場 | △ 行程は自由だが 事前に指定必要 |
身体への負担 | △ 同乗者はラクだが 運転担当は疲れる | △ 自由に過ごせるが 他人と一緒 | ◯ 騒いでもOKな プライベート空間 |
安全性 | ✕ 雪道運転の リスクあり | ◯ プロドライバーで 雪道も安心 | ◯ プロドライバーで 雪道も安心 |
費用 | △ 必要経費がバラバラ ワリカンしにくい | ◯ 必要経費がコミコミ 料金がわかりやすい | ✕ ツアーより高いが 新幹線よりはお得 |
スキーで貸切バスを賢く利用する方法
グループでの移動に最適な貸切バスは昔からスキー旅行やスキー合宿の定番の移動手段でしたが、ドライバー不足と値上げの影響から以前より利用しにくくなってしまいました。
そんな中でも、利用の仕方をちょっと工夫するだけで、対応可能なバス会社が増え、貸切バスの料金も格段に安くすることができます。「空車が見つからなかった」「料金が高かった」と貸切バスを諦めかけていた方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。
日帰り利用の場合
早朝に出発し、昼間にスキーで遊び、そのまま夜に帰るという日帰りスキーは、スキーツアーでよくあるパターンです。貸切バスは法令によりドライバー1名が1日に走行可能な距離と時間が定められており、2024年4月以降制限が厳しくなりました。11時間を超える行程はツーマン運行(運転手2名体制)になってしまうため割高になります。
例えば現地でスキーを楽しむ時間を5時間とすると、片道2~3時間のスキー場を選べばワンマン運行の範囲に収まりますが、片道3時間を超えるとツーマン運行になり料金は1.5倍から2倍になってしまいます。さらに昨今のドライバー不足の状況下では、そもそも運転手2名体制の運行を受けてくれるバス会社が見つかりにくく、ドライバーに負担の大きい行程は別の運行にも影響してしまうためバス会社から断られるケースも少なくありません。
ワンマン日帰りスキーの距離的な目安は、東京からだと栃木や群馬のスキー場、大阪からだと滋賀や兵庫のスキー場あたりのイメージとなります。
1泊2日利用の場合
でもせっかくスキーに行くのであれば、近場のスキー場よりも長野や岐阜あたりまで足を伸ばしたいですよね。そのような場合は1泊2日の行程がおすすめです。貸切バスは現地で待機している時間も利用料金が発生しますが、ドライバーが宿泊施設で休んでいる間は利用料金が発生しないため、日帰り運行より安くなりやすいのです。
宿泊利用では、ドライバーの宿代と運行前後の点検時間の利用料金は発生しますが、日帰りで丸1日利用する料金とそれほど大きく変わりません。そのため無理にツーマン運行の日帰り行程を組むより料金を抑えることができます。
2泊3日利用の場合(送迎)
宿泊利用が2泊3泊と伸びてもお得なのかというとそうではありません。中日に貸切バスを全く利用しない状態になると、バス会社はドライバーと車両を遊ばせておくことになってしまうため、一旦車庫に戻って中日は別の案件に動かそうとします。このバスが車庫に戻る部分も、貸切バス利用者が負担しなければならないため、単純に2往復分の料金が発生することとなります。これは行きに東京のバス会社、帰りに長野のバス会社を使ったとしても、2往復計算になることは変わりありません。
日帰りや1泊2日でも距離が近ければ、バスは現地滞在せずに一旦車庫に戻ります。この場合滞在での利用状況によっては、むしろお得になるケースもあります。
なお貸切バスは出発地都道府県に配車権を持つバス会社でないと運行できないため、片道送迎を2回利用する場合は行きと帰りで異なるバス会社を探さなくてはなりません。バス旅ねっとのような全国の提携バス会社の中から利用内容にマッチしたバス会社を手配できるサービスを利用した方がスムーズでしょう。
2泊3日利用の場合(宿泊)
貸切バスの回送のことを考えると、2泊3日のスキー旅行では貸切バスを行き帰りの送迎だけに使うのではなく、中日にも現地利用した方がおすすめです。ドライバーの宿泊費用は2泊分発生しますが、2往復回送の料金よりもトータルでは安く収まるでしょう。
スキー場のあるような場所は、近場にご当地グルメや観光・温泉などがあっても、移動は車の方が便利ですので、貸切バスを活用して楽しんでください。
スキー場への移動手段まとめ
久しぶりにスキー旅行へ行かれる方に向けて、スキー場への移動方法の今を解説してきましたがいかがだったでしょうか?行きたいスキー場のシャトルバスやバスツアーがなくてお困りの場合や、大人数でスキー合宿やスキー旅行にいかれる場合はぜひ貸切バスをご検討ください。
バス旅ねっとは、全国に業界最大級の提携バス会社数と実績数を誇る貸切バス手配サービスです。お客様のご利用状況やご要望に合わせて、最適なご提案をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。スケジュールが決まられている場合は、お見積りフォームからのお問い合わせがスムーズです。