貸切バスは、日帰り観光や片道運行、往復運行など、いろんな目的で利用されています。
その中で多く利用されているのが、往復運行です。
今回は往復運行のメリットやデメリット、バス料金の算出方法、料金相場について解説します。
また、貸切バスの現地での待機条件、往復利用でバス料金を安く抑える方法も紹介します。
貸切バスの往復運行について解説
往復運行とは貸切バスを目的地までの送迎手段として、行きも帰りも利用することを言います。
それでは、貸切バスの往復運行について解説していきます。
往復運行のメリット
往復運行のメリットを2つ紹介します。順番に見てみましょう。
①荷物を預けたままにできる
1つ目のメリットは目的地で必要のない荷物はバス車内に預けられるところです。
観光や旅行中は手荷物などが無いほうが身軽に動けて楽しめますよね。
念のため、貴重品などは常に持ち運ぶようにしておきましょう。
②行きも帰りも行程を気にせず安心
2つ目のメリットは目的地への行き方や帰り方を調べる必要が無いことです。
レンタカーなら出発前にルートを調べたり返却時間までに帰れるかどうかを調べる必要があります。
また、電車の場合は乗り換えや乗降駅の確認に加えて、椅子に座れるかの心配や切符の準備など、面倒な経験をした方は多いのではないでしょうか。
しかし、貸切バスなら乗車してしまえば目的地や帰着地に到着でき、貸切のため座席は1人1席あるので楽に移動ができます。
また、バス1台を準備するため、面倒な人数分の切符の準備は必要ありません。
往復運行のデメリット
次に、往復運行のデメリットを2つ紹介します。
①貸切バスの駐車場が必要
1つ目のデメリットは、貸切バスの駐車場が必要ということです。
往復運行の場合、貸切バスは目的地にて待機することがほとんどです。
貸切バスは車体が大きく、長時間路上で駐車すると道路交通法で処罰の対象になります。
そのため、バス専用の駐車場に停める必要があります。
目的地に駐車場が無い場合は、できる限りその周辺でバスが停められる駐車場を探しましょう。
また、貸切バスの駐車場は事前予約制の所が多く、利用日前日に問い合わせをしても満車の場合があるため注意が必要です。バスの駐車場を探す時は期間に余裕を持って探すようにしましょう。
②滞在時間に縛りがある
2つ目のデメリットは、滞在時間に縛りがあるということです。貸切バスはあらかじめ行程全体の時間を設定した上で運行するため目的地での滞在時間を延長することはできません。
もし、当日に利用時間の延長がありそうな場合は、柔軟な対応をしてもらえるよう事前にバス会社と打ち合わせをしておきましょう。
貸切バスの往復利用例を紹介
では、どんな時に往復で利用されているのでしょうか。往復運行の利用例を3つ紹介します。
①部活動の試合
往路も復路も全員で移動ができ、試合後は疲れている選手たちも体を休めながら帰ることができます。また、試合の終了時間が読めず、復路の出発が遅くなりそうな場合は、事前にバス会社へ相談しておくと安心です。
②結婚式
貸切バスは結婚式の送迎バスとしてもよく利用されています。
結婚式での運行例としては、みんなが集まりやすい駅を集合・解散場所とし、式場まで送迎するか、いくつか経由地を設けてピックアップし、式場へ向かうことが多いです。
また、親族で年配の方や足が不自由な方が乗車する時は、バスが自宅付近まで迎えに行き、式場まで送迎することも可能です。
③視察
貸切バスの往復運行は、会社の工場視察や店舗視察などでもよく利用されています。
移動時間は、車内でちょっとした会議や打ち合わせが行えます。
また、マイクロバスやミニバスは車体が小さいため、小回りが利き、道幅の狭いところを回る視察では人気です。
往復運行の料金相場
それでは大型バスとマイクロバスの往復運行の参考料金をご紹介します。またモデルコースとして結婚式送迎と視察送迎の2つを挙げています。
大型バスの参考料金
運転手付きの大型バスをチャーターした際の参考料金です。貸切バス利用料金は走行距離と拘束時間を基本にご利用時期などでも変化しますので、ある程度スケジュールが決まられている場合は、お見積りフォームよりお問い合わせください。
※価格はすべて税別 | 11月 | 12月 | 1月 |
---|---|---|---|
平日 | ¥87,000~ | ¥82,000~ | ¥82,000~ |
土日祝日 | ¥88,000~ | ¥84,000~ | ¥84,000~ |
マイクロバスの参考料金
運転手付きのマイクロバスをチャーターした際の参考料金です。貸切バス利用料金は走行距離と拘束時間を基本にご利用時期などでも変化しますので、ある程度スケジュールが決まられている場合は、お見積りフォームよりお問い合わせください。
※価格はすべて税別 | 11月 | 12月 | 1月 |
---|---|---|---|
平日 | ¥66,000~ | ¥64,000~ | ¥64,000~ |
土日祝日 | ¥68,000~ | ¥66,000~ | ¥66,000~ |
往復利用モデルコース
①結婚式送迎
【利用時間】09:00出発~15:00帰着
【行程】出発地:東京駅 ~ 目的地:ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ ~ 帰着地:東京駅
②視察送迎
【利用時間】09:00出発~18:00帰着
【行程】出発地:東京駅 ~ 目的地:千葉県千葉市内(走行距離50km想定) ~ 帰着地:東京駅
実際の貸切バス料金は、ご利用エリアや時期などで変化しますので、詳しくはバス旅ねっとまでお問い合わせください。
貸切バスが現地で待機できる条件とは
先程説明したように、貸切バスはほとんど現地で待機しますが、待機しない場合もあります。
それでは、到着後の待機の有無はどのようにして決まるのかを解説していきます。
バスが待機する場合
貸切バスが現地で待機する条件は2つあります。
1つ目は、目的地に貸切バスを停められる駐車場があるかどうかです。
目的地に駐車場がある場合はその場で待機しますが、駐車場が無い場合は目的地付近の駐車場で待機します。
貸切バスが現地で待機するもう1つの条件は、運転手の拘束時間が関係しています。
貸切バスは運転手の拘束時間が最大13時間までと決まっています。
運転手の拘束時間は、乗車時間以外に、現地で待機する時間、バス会社の車庫から出発地へ向かうまでの時間、到着地からバス会社の車庫に戻るまでの時間、出発前と帰着時に必要なバス点検の1時間を合計した時間です。
この合計時間が13時間以内であれば、現地もしくは付近の駐車場で待機することができます。
バスが待機しない場合
次に現地でバスが待機しない場合について解説します。
運転手の拘束時間が13時間を越える場合は、現地にて待機せず一旦バス会社の車庫へ戻り、復路の出発時間に再び迎えに行くという行程になります。車庫に到着してから次の出発までの時間は拘束時間として計算されません。
しかし、待機せずにバス会社の車庫へ戻る場合は基本的に回送料金が発生します。
回送料金とは、目的地からバスの車庫へ戻るまでの間や、車庫から目的地へ迎えに行くまでの間で、有料道路の使用が必要な場合に発生する通行料です。
バスが待機する時としない時の違い
ここまでバスが目的地で待機する時としない時について解説してきましたが、それぞれの違いは理解できたでしょうか。下の表で違いを簡単に確認できるので参考にしてください。
待機する時
【現地の駐車場】必要
【拘束時間】13時間以内
【回送料金】無し
待機しない時
【現地の駐車場】不要
【拘束時間】13時間以上
【回送料金】有り
※拘束時間が13時間を越える場合でも現地付近で運転手の仮眠場所を確保し、待機する場合もあります。
※回送する場合でも、目的地とバス会社の車庫が近く、有料道路を使用しない時は回送料金はかかりません。
往復利用でバス料金を安く抑える方法
最後に往復利用でバス料金を安く抑えるコツについてお伝えいたします。
それは「走行距離、利用時間は長くなりすぎないようにする」ということです。
貸切バスの料金は距離と時間から計算されますので、当然走行距離や利用時間が長くなるほどバス料金は割高になるのですが、利用時間には運転手が目的地で待機している時間も利用時間に含まれます。
つまり、目的地での滞在時間をなるべく短く設定することで、貸切バスを安く利用できます。
とはいえ、公共交通機関と比べて一人当たりの運賃は抑えらるケースが多いので、そこまで無理に滞在時間を削らなくてもよいでしょう。特に招待したゲストにご乗車いただく場合は、タイトなスケジュールを組みすぎないように注意しましょう。
まとめ
貸切バスの往復運行はBBQやゴルフ、視察、冠婚葬祭などさまざまな場面で活躍しています。
運転手の拘束時間や目的地の駐車場の有無によって、バスが目的地で待機するか、しないかが決まるため、行程内容が不安な場合は一度バス会社や貸切バスの手配専門の旅行会社に相談すると良いでしょう。
貸切バスを往復で利用したいと思ったら、早くから問い合わせをして、自分たちの目的や人数に合わせたバスで見積もりを取ってみましょう。
バス旅ねっとは全国対応の貸切バス専門手配会社です。様々なシーンでの貸切バス手配実績が豊富ですので、貸切バス車両の予約だけでなく、現地でのスムーズな行程スケジュールなどもご案内の上、お客様の利用用途にベストなプランをご提案可能です。お見積りフォームからご要望をお聞かせくださいませ。