ビーナスラインは長野県を代表する絶景ドライブコースで、標高2,000mの高原を走り抜ける壮大な風景のルートです。でも初めて訪れる人にとっては、どこからどこまでがビーナスラインなのか、どこで休憩したらいいのか、道は走りやすいのかなど、不安なところもありますよね。
そんな方のために貸切バス手配サービス「バス旅ねっと」が、ビーナスラインの基本ルートやショートカットルート、経由する各エリアの見どころや休憩スポットをご紹介します。事前にチェックして安心安全なドライブにお出かけください。
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ビーナスラインとは?

ビーナスラインは長野県茅野市から美ヶ原高原までを結ぶ全長約75.2kmの観光山岳道路です 。最高標高は1,959mに達し、道の駅美ヶ原高原は日本一高い場所にある道の駅と言われています。元々は蓼科有料道路と霧ヶ峰有料道路を統合した観光道路として整備されたビーナスラインですが、蓼科有料道路は1986年4月、霧ヶ峰有料道路も2002年2月に無料化されました 。
ビーナスラインは11月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖されており5月から通行することができますが、新緑が芽吹き始める5月下旬からが夏にかけてが一番のおすすめシーズンです。さらに9月中旬~10月中旬は一面がススキによって黄金に輝き、10月下旬から11月まで紅葉が見頃となります。
ビーナスラインが経由する観光スポットは、蓼科高原・白樺湖・車山高原・霧ヶ峰・八島ヶ原湿原・美ヶ原高原で、それぞれのエリアには道の駅や見どころがあります。
ビーナスラインのルートは?
ビーナスラインらしい高原の絶景が広がる有名なルートは、白樺湖から霧ヶ峰のあたりですが、実はスタート地点が茅野の市街地にあるため見落としがちです。そしてゴールは道の駅美ヶ原高原までにヘアピンカーブが連続する場所があります。さらに裏ビーナスと呼ばれる隠れた絶景ルートにビーナスラインから直接行けないのも難点です。
こちらのマップはビーナスラインの経路にある主要な休憩スポットを結んだ基本ルートとなっています。こちらを元に様々な疑問について1つずつ解説していきます。
ビーナスラインのスタート地点はどこ?
中央自動車道の諏訪インターチェンジを降りたら、国道20号線を南へ5分ほど進み、新井の信号を東へ左折したところにビーナスラインの入口があります。ここはまだ普通の市街地の道路です。
さらに国道299号線を10分ほど進んで、御座石神社の信号を左折し県道192号線を北東に進むとだんだん高原道路っぽくなっていきます。
そのまま10分ほど進むと出てくる渋川橋の信号が、基本ルートとショートカットルートの分かれ道です。
ビーナスラインの基本ルートは?
渋川橋の信号をそのまま直進するとビーナスラインが続きます。
蓼科湖エリアや女の神展望台を抜け鏡池まで県道192号線を25分ほど走り続けると、分かれ道があります。左折すると白樺湖に5分ほどで行くことができます。右折すると女神湖を経由するルートなので白樺湖まで20分ほどかかります。どちらのルートも県道40号線のビーナスラインです。
ビーナスラインのショートカットルートは?
渋川橋の信号を左折し北西に進むと国道152号線に出ますので白樺湖方面に進みましょう(右折)。
これが大門街道と呼ばれるショートカットルートで、蓼科湖と女神湖を経由しないため白樺湖まで15分で抜けることができます。ただし途中にヘアピンカーブが連続するので注意しましょう。
ビーナスラインのメインルートは?
白樺湖の周辺が池の平リゾートがある観光エリアでメインルートの始まりです。基本ルートもショートカットルートもここに出ますよ。
白樺湖から県道40号線を西に進んでいくと一気に景色が開け、車山高原から霧ヶ峰高原へと、まるで熊本の阿蘇のような絶景が広がります。この白樺湖から旅の駅霧ヶ峰ビーナスまでの20分ほどがメインルートといえるでしょう。
ビーナスラインのゴールはどこ?
霧ヶ峰ビーナスの前の県道194号~460号線をさらに45分ほど北上すると、ゴールの美ヶ原高原美術館と道の駅美ヶ原高原のあるエリアに着きます。
このルートは和田峠・扉峠と呼ばれるクネクネとした山道のワインディングロードが続き、急勾配のヘアピンカーブも連続するので、運転が不安な方は標高1,660mの霧ヶ峰ビーナスまでのドライブにしておきましょう。
裏ビーナスとは?
東の上田市側から美ヶ原高原美術館へ至る道がビーナスライン、西の松本市側から美ケ原自然保護センターに至る美ヶ原スカイラインの内、武石峠から美ヶ原高原までの10分ほどが裏ビーナスと呼ばれています。ビーナスラインに負けず劣らずのパノラマ絶景ですよ。
美ケ原自然保護センターの近くには休憩スポットのうつくしテラスがありますが、美術館側へは車両で通行することができないので注意しましょう。
ビーナスラインのスタート地点から大門街道を通って霧ヶ峰ビーナスまで行った様子はこちらです。
ビーナスライン周辺エリア紹介
ビーナスラインが経由する絶景ポイントについて、エリアごとに紹介します。どのエリアに行きたいかによって、ビーナスラインすべてをめぐるのか、一部だけ楽しむのかが変わってきますので、ルート計画の参考にしてくださいね。
蓼科エリア

蓼科エリアは、ビーナスラインの起点となる高原地帯で、標高1,200〜1,800mの涼やかな気候が魅力です。
蓼科湖畔には美術館や彫刻公園などの文化施設が点在し、日本を代表する映画監督・小津安二郎が後期作品を執筆するために滞在した場所としても知られており、自然と芸術を同時に楽しむことができます。
おすすめ観光スポット
道の駅ビーナスライン蓼科湖
2020年7月にオープンした蓼科湖畔に位置する道の駅「道の駅ビーナスライン蓼科湖」は、蓼科アイスの太巻きでかわいいソフトクリームが人気です。奥にカヌーやボートに乗れる「蓼科湖レジャーランド」があります。隣接する「蓼科高原 芸術の森 彫刻公園」はリゾートホテル蓼科よりの有料入場でしたが、2024年10月より無料開放されています。
信州蓼科・そば街道
ビーナスラインのスタート地点から蓼科エリアまでは「そば街道」と呼ばれ、20軒ほどのそば店があります。中でもそばの実の甘皮付きのどうづきそばのある「信濃路遊膳蕎麦の郷」や、たまご焼きも人気の「そば処やまなみ」がおすすめです。
蓼科温泉 小斉の湯
道の駅の少し北に老舗の温泉旅館「蓼科温泉 小斉の湯」がありますが、現在は日帰り営業のみとなっています。景色の良い露天風呂見晴らしの湯・雲海の湯・貸切の湯と室内岩風呂があります。
女神湖エリア

女神湖エリアは、標高1,500mに位置する静かな湖畔リゾートで、周囲を白樺やカラマツの林に囲まれた美しい風景が広がります。湖の名前の由来は、古くからこの地に伝わる女神信仰によるものです。
周囲1kmほどの湖畔は遊歩道が整備され、散策やサイクリングにぴったり。夏にはカヌーやボート体験も楽しめます。近隣には地元グルメを味わえるレストランやカフェも点在し、旅の小休憩にも最適な癒しのエリアです。
おすすめ観光スポット
女神のテラス1830
グリーンシーズンは女神湖の手前の「御泉水自然園」と「女神のテラス1830」がオープンしており、蓼科牧場ゴンドラリフトでアクセスできます。ゴンドラ運行期間外や車で御泉水自然園にアクセスする場合は入園料がかかります。標高1,830mに女神湖や北アルプスを一望する形でソファやハンモックが置かれ、カフェもあります。山麓付近では手ぶらBBQもできますよ。
信州白樺高原 長門牧場
女神湖の北には標高1,400mの広大な「長門牧場」があり、放牧見学や乗馬体験ができます。薪窯で焼く本格ナポリピッツアのレストランや、自家製乳製品やパンを購入できる直営ショップもありますよ。牧場の手前にある、「牛乳専科もうもう」でも牛乳ソフトクリームやパンがありますので気軽に立ち寄りやすいですよ。
女神湖
赤沼平の湿地をせき止めた人造湖である「女神湖」は、湖周1.8kmと散策しやすい湖です。湖畔にある「女神湖センター」ではカヌー・カヤック・SUPなどのアクティビティが楽しめますよ。また女神湖の南に位置する「マーガレット・リフレクパーク」では、テニス・パターゴルフ・アーチェリーといったスポーツも楽しめます。
白樺湖エリア

白樺やカラマツの林が続く白樺湖エリアは、池の平ホテルが展開する白樺リゾートの遊園地・美術館・温泉などのレジャー施設が集まっていることから、ビーナスラインの中でも特に観光拠点として人気です。
また夏はアウトドアや、冬はスキーと一年を通してアクティブに楽しめるのも魅力です。食事やショッピングなど、立ち寄りスポットにも困りません。
おすすめ観光スポット
レイクサイドパーク
白樺湖北東の白樺リゾート玄関口に2024年4月、手ぶらバーベキューやテントサウナなど湖畔アウトドアを楽しめる「レイクサイドパーク」がオープンしました。近隣には、食事や買物ができる総合ドライブイン「レイクサイドプラザ」、日本初のリゾートローソン「ローソン ビーナスライン白樺湖店」もあるので、気軽な休憩もできます。
森の3つの美術館
白樺湖の北側に3つの美術館が集まっておりセット料金で入館できます。光と影と音によって創りだされた幻想的な「世界の影絵・きり絵・ガラス・オルゴール美術館」、世界最大規模の旅するテディベアが展示された「蓼科テディベア美術館」、絵本作家の原画展などが開催される「森の美術館」と、ファミリーでの観光におすすめです。
湖天の湯
北八ヶ岳蓼科山の秘湯である樽ヶ沢温泉の源泉を使った「湖天の湯」が、池の平ホテル新本館の3階にあり、日帰り利用ができます。湖畔の景色へとつながるようなインフィニティ設計の露天風呂やサウナで、身も心も整うこと間違いなしです。なお白樺湖の南あった日帰り温泉「すずらんの湯」は2024年3月で閉業しています。
霧ヶ峰・車山エリア

車山高原から霧ヶ峰高原へと標高1,600〜1,900mに広がる壮大な草原は、ビーナスラインで一番の絶景スポットです。夏になるとニッコウキスゲの鮮やかな黄色が風景を彩ります。
北アルプスや富士山の大パノラマが広がる車山山頂へは、リフトで気軽にアクセスできます。八島ヶ原湿原など散策路も多いのでゆっくりトレッキングもおすすめです。
おすすめ観光スポット
車山高原スカイパークリゾート
車山スカイパークリフトの乗り場には大規模レストランがあり、スキーシーズンだけでなくグリーンシーズンにも休憩スポットとして利用されています。リフトで標高1,925mの車山高原の山頂まで行くと、空中テラスや”天空神社”と呼ばれる「車山神社」がありますので立ち寄ってみましょう。周辺の湿原をめぐるトレッキングを楽しんでもいいですね。
ころぼっくるひゅって
車山スカイパークからさらに進むと大きな駐車場を備えた食堂「チャプリン」があるのですが、その奥にサイフォンコーヒーとボルシチが名物の山小屋「ころぼっくるひゅって」があります。こちらはアニメ「ゆるキャン△」に登場する聖地として知られているため、混雑している場合もありますが、高原ランチを楽しむのにおすすめです。
旅の駅霧ヶ峰ビーナス
さらに進むとビーナスラインが県道40号から県道194号線に変わる位置に「霧ヶ峰ビーナス」があります。標高1,660mの旅の駅としてお食事フロアとおみやげフロアが充実しているので、休憩スポットにおすすめです。駐車場には露店が並んでおり、バターつけ放題(マーガリン?)のじゃがバターが名物となっています。
美ケ原エリア

八ヶ岳中信高原国定公園の最北部に位置する美ヶ原高原は、長野県松本市・上田市・長和町にまたがり600ヘクタールと日本一広い高原台地です。またビーナスラインの終着点にある「道の駅 美ヶ原高原」は標高約2,000mと日本一高い場所にあるとされています。
道の駅のある上田市側から自然保護センターのある松本市側へ車やバイクで通り抜けることはできませんが、遊歩道が整備されているので散策することはできます。
おすすめ観光スポット
美ヶ原高原美術館
箱根・彫刻の森美術館の姉妹館として1981年に開館した「美ヶ原高原美術館」は、草原の中に現代彫刻を展示した野外美術館です。「道の駅 美ヶ原高原」の2階が美術館の入口となっており、草原に点在する約250点の彫刻作品をまわるのに2~3時間かかります。風や景色とともにのんびり鑑賞しましょう。
美しの塔
美ヶ原のシンボルである「美しの塔」は、濃霧の対策として建てられた霧鐘を備えた避難塔です。美ヶ原産の鉄平石でできた6mのオブジェと、広大な高原と空の中に映え、絶好のフォトスポットとなっています。周辺の牧草地に放牧された「美ヶ原牧場」の牛たちや、高原最高峰にある電波塔の立ち並ぶ様子もぜひ写真に収めておきたい風景です。
うつくしテラス
裏ビーナスもしくは遊歩道からアクセスできる「美ヶ原自然保護センター」は、美ヶ原の動植物や歴史を学べる施設です。その近くにある「うつくしテラス」は美ヶ原高原散策の休憩拠点となっています。メニューには高原の景色をイメージした「雲ソーダ」などの映えドリンクのほか、松本カレーラリーを主催している有名カレー店「松本メーヤウ」のカレーもありますよ。
ビーナスラインまとめ
ビーナスラインのルートと見どころを詳しくご紹介しましたがいかがだったでしょうか?一番の絶景ポイントである霧ヶ峰・車山エリアを中心にぜひドライブやツーリングを楽しんでみてください。新緑の夏と、黄金のススキの秋、どちらもおすすめです。ゴールの美ヶ原高原美術館までは、ちょっと運転技術がいる道となっていますので、カーブや対向車を気にせず景色を思う存分楽しみたい方は路線バスを利用してもいいかもしれません。
また少人数ではなくグループ観光でおすすめなのが貸切バスです。貸切バスとは、運転手付きのバスを1台丸ごとチャーターできるサービスなので、運行ダイヤや座席の混み具合を気にせず、仲間内だけでバスに乗ることができるんです。車内はプライベート空間で運転もプロドライバーに任せられるので、お酒を飲んでワイワイカラオケで歌いながら旅をすることもできちゃいますよ。
貸切バス手配サービスの「バス旅ねっと」は、全国のバス会社と提携していますので、東京発のビーナスライン、大阪発のビーナスライン、その他ご出発場所に合わせたバスを手配可能です。貸切バスはビーナスラインに限らず絶景をめぐる観光旅行、社員旅行や合宿の移動手段として重宝しますので、気になった方はお気軽にご相談くださいね。スケジュールが決まられている場合はお見積りフォームからのお問い合わせがスムーズです。