こんにちは!バス旅ねっと営業担当たけちゃんです。
岡山県の観光といえば、倉敷の美観地区やジーンズの聖地として知られる児島などが、真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。
どちらも魅力的な観光スポットで、ぜひ訪れてほしいですが、今回はレトロな岡山県を満喫できる「高梁(たかはし)市」を紹介します。
今まで知らなかった岡山県の魅力を確かめに行きませんか。
モデルコース紹介
岡山駅~岡山IC~山陽自動車道~岡山JCT~岡山自動車道~賀陽IC~高梁市・松蓮寺~頼久寺庭園~武家屋敷~商家資料館~商家資料館池上邸~備中川面~吹屋街道~吹屋ふるさと村・郷土館~ベンガラ館~笹畝坑道~広兼邸~かぐら街道~倉敷市内
今回の旅のテーマとなるのは「レトロな岡山県」です。
目的地の高梁市には、江戸時代に城下町として栄えていた面影が今も残されており、その中の高梁市街地と吹屋地区を訪れます。
市街地では、屋敷や資料館を訪れて、備中の小京都と呼ばれる町並みを満喫。
山の中へ進んだ先にある吹屋地区には、赤茶色で統一された町並みが広がり、またちがうレトロさを感じることができます。
同じレトロでも、それぞれちがう良さがあるので、2つの魅力をまとめて感じられるコースです。
城下町の名残を感じられる【高梁市街地】へ
岡山県の中心部・岡山駅を出発し、まず向かうのは「高梁市街地」です。
高梁市にそびえ立つ臥牛山(がぎゅうざん)の山頂、標高478mには「備中松山城」があり、日本一高い場所に天守閣がある山城として、多くの観光客が訪れています。
そんな高梁市は「備中の小京都」とも呼ばれており、江戸時代の面影が残るレトロな町並みが特徴です。
まずは、高梁市街地で歴史を感じることのできる施設をめぐっていきます。
まるでお城のような外観の【松蓮寺】
高梁市街地に到着したら、まずは「松蓮寺」を訪れます。
お寺と聞いて松蓮寺を訪れると、その外観に驚かされるかもしれません。
石垣で取り囲まれており、まるでお城のようです。
松蓮寺は外観から見学することしかできませんが、それだけでも松蓮寺の魅力は感じられます。
松蓮寺がなぜ石垣に取り囲まれているのか
なぜ、松蓮寺がこのような外観をしているのかは、建築当時の法令に関係しています。
現在の松蓮寺は、1657年に備中松山藩主の水谷伊勢守勝隆(みずのやいせもりかつたか)が移築したものですが、その当時は「武家諸法度」という法令によって、お城の新築や修理が禁じられていました。
しかし、有事に備えた施設を造りたかったので、お寺という建前で松蓮寺を移築して、備中松山城の防衛線として整備したと考えられています。
<施設情報>
施設名 :松蓮寺
住所 :岡山県高梁市上谷町4102
電話番号:0866-22-3042
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=8
江戸時代を代表する作庭家の原点が垣間見える【頼久寺庭園】
松蓮寺を後にし、「頼久寺(らいきゅうじ)」へ移動します。
頼久寺は、創建時期こそわかっていませんが、室町幕府初代将軍の足利尊氏が南朝の戦没者を弔うために、諸国に命じて建立させた安国寺の1つです。
頼久寺には、国の名勝に指定されている庭園があり、多くの観光客を魅了しています。
頼久寺と、次に訪れる2つの武家屋敷を含めた共通券が販売されているので、ぜひそちらを購入しましょう。
小堀遠州が手がけた庭園
「頼久寺庭園」は、当時の備中国奉行を務めていた「小堀遠州」によって作庭されました。
小堀遠州、本名を小堀政一といいますが、のちに江戸初期を代表する作庭家として名を馳せた人物です。
京都の二条城の庭園や南禅寺の庭園なども手がけていますが、1605年ごろに作られた頼久寺庭園はその原点といわれています。
四季折々で美しい枯山水庭園
頼久寺庭園は、「蓬莱式枯山水庭園」という形式が用いられています。。
蓬莱式枯山水庭園とは、不老不死を願う思想に基づいた蓬莱式と、川などの水を使わずに山水を表している枯山水庭園を合わせたものです。
背後に望む愛宕山を借景に、砂で海の感じを出し、その中央に鶴島を設置。
後ろにある亀島とサツキの大刈り込みで波のうねりを表現しています。
四季折々で表情を変え、特にサツキが花を咲かせる5月下旬ごろは人気のシーズンです。
<施設情報>
施設名 :頼久寺庭園
住所 :岡山県高梁市頼久寺町18
電話番号:0866-22-3516
サイト :https://raikyuji.com
城下町の町並みを散策しながら次の目的地へ
ここからは、めぐる施設の距離が近いので、歩いて移動するのもオススメです。
城下町の面影が今も残る高梁市街地の散策も楽しんでみてはいかがでしょうか。
歩いて移動する場合、貸切バスは次にバスへ乗る場所まで先回りしてもらうことができますよ。
建てられた時期がちがう2つの武家屋敷をめぐる
次の目的地となる武家屋敷は、頼久寺から歩いて5分ほどです。
高梁市街地には、見学できる江戸時代の武家屋敷が2つ残されており、それぞれで建築時期が異なります。
武家屋敷としては珍しい造りの【旧埴原家】
「旧埴原(はいばら)家」は、江戸時代中期に建てられた武家屋敷です。
番頭役などを務めていた武士が住んでいました。
旧埴原家の特徴は、武家屋敷としては珍しい寺院や数寄屋風の要素を取り入れた造り。
備中松山藩主を務めた板倉勝政の生母の実家でもあるため、とても風格を感じられます。
<施設情報>
施設名 :旧埴原家
住所 :岡山県高梁市石火矢町27
電話番号:0866-23-1330
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=4
中庭の石や池がそのまま残る【旧折井家】
江戸時代後期に建てられた「旧折井家」。
大将の馬の周囲に付き添って警護をしていた馬廻役を勤めていた武士が住んでいた武家屋敷です。
漆喰壁の美しい門が特徴的で、母屋の書院造りや中庭の池や石、踏み石などが当時のままに残されています。
<施設情報>
施設名 :旧折井家
住所 :岡山県高梁市石火矢町23-2
電話番号:0866-22-1480
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=3
無料休憩所の【高梁市商家資料館 池上邸】でひと休み
高梁市街地で最後の目的地となるのは、無料休憩所として公開されている「高梁市商家資料館 池上邸」です。
高梁市街地の中でも、ひときわ目を引く邸宅の池上邸は、江戸時代中期に、主に醤油醸造で財をなした豪商の家です。
醤油づくりに関する展示や日本庭園を見ることができます。
町歩きの後にひと休みしつつ、江戸時代の家をのんびりと見学しましょう。
<施設情報>
施設名 :高梁市商家資料館 池上邸
住所 :岡山県高梁市本町94
電話番号:0866-21-0217
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=5
赤茶色の町並みが広がる【吹屋ふるさと村】
再びバスに乗って、高梁市街地から少し山の中へ。
市街地で見てきた江戸時代の町並みとはちがうレトロさを感じられる「吹屋ふるさと村」へ向かいます。
吹屋ふるさと村は、高梁市の山中に位置する重要伝統的建造物群保存地区で、江戸時代から明治にかけて、銅とベンガラという赤の顔料で栄えた町です。
日本のイメージカラーの「ジャパンレッド」発祥の地として、吹屋地区のベンガラは全国に広がり、輪島塗や九谷焼などの日本を代表する工芸品にも使用されています。
家の格子や瓦はベンガラ色で統一されており、町歩きをするだけでも魅力は充分。
今回の旅で訪れる4つの施設を含んだ周遊券が販売されているので、そちらを購入してから観光を楽しみましょう。
吹屋を代表する建築物の【吹屋ふるさと村郷土館】
まずは「吹屋ふるさと村郷土館」を訪れます。
1879年に完成し、吹屋を代表する建築物の郷土館。
当時の台所や味噌蔵などの見学、生活史料などの展示も行われています。
2階は、ベンガラ色で統一された町並みを一望できる人気のビュースポットです。
<施設情報>
施設名 :吹屋ふるさと村郷土館
住所 :岡山県高梁市成羽町吹屋699
電話番号:0866-29-2222
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=22
【ベンガラ館】でベンガラ作りを学ぼう
ところで、皆さんは「ベンガラ色」って聞いたことはありましたか。
あまり知らないよという方でも、ベンガラについて学ぶことができる施設が「ベンガラ館」です。
実際に1974年まで稼働していたベンガラ工場の跡地を復元した場所で、当時の製造に使用していた器具などを展示しています。
脱酸工程は赤色の鮮やかさに欠かせない工程
少しベンガラ作りについて紹介しておくと、天日での乾燥や、土窯で焼いたりといった10個の項目があり、そのうち「脱酸工程」がベンガラ作りでかなり重要な作業です。
水でかき混ぜてベンガラを沈澱させ、酸が溶けた上層部の水を捨てる脱酸工程。
その作業を60回ほど繰り返して酸を抜くことで、鮮やかな赤色をしたベンガラが完成します。
脱酸を行う水槽も展示されており、これほど大きな水槽を人力でかき混ぜていたなんて、到底信じられません。
ベンガラ館は、当時の大変さがよくわかる施設です。
<施設情報>
施設名 :ベンガラ館
住所 :岡山県高梁市成羽町吹屋86
電話番号:0866-29-2136
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=23
探検隊気分で【笹畝坑道】を見学
ベンガラ館のすぐ横に位置する「笹畝坑道(ささうねこうどう)」は、江戸時代から大正にかけて採掘が行われていた銅山を、見学できるように復元したものです。
吹屋地区は、ベンガラと同時に「銅」でも栄えた町で、日本三大銅山の1つに数えられる「吉岡銅山」も吹屋地区にあります。
ヘルメットをかぶって、坑道の中を探検しに向かいましょう。
銅山とベンガラには深い関係がある
吹屋地区が繁栄した要因の銅とベンガラには、深い関わりがあります。
そもそも、吉岡銅山が見つかったのは807年の平安時代といわれており、古くから銅産業は発展していました。
銅を採掘する際、磁硫化鉄鉱石という捨石が出ていたのですが、その石を軒先に置いておいたところ、地面が赤くなっていることに気づきます。
その後、研究によって磁硫化鉄鉱石からベンガラが作られるようになりました。
ベンガラは、銅山から偶然見つかった副産物ということです。
当時のレールやトロッコの残骸が見られる
笹畝坑道は、約300mを見学できるように整備されています。
ヘルメットを着用してせまい坑道を進む様は、まるで探検家のようです。
採掘の様子を表した人形や、実際に使用されていたトロッコやレールの残骸なども見ることができます。
<施設情報>
施設名 :笹畝坑道
住所 :岡山県高梁市成羽町中野1987
電話番号:0866-29-2145
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=24
映画のロケ地としても話題の【広兼邸】
旅の最後を飾るのは、江戸時代末期に建てられた「広兼邸」です。
ベンガラ製造や銅山で巨大な富を築いた広兼家の邸宅で、まるでお城のような外観は、いかに広兼家が豪商だったかを物語っています。
映画「八つ墓村」のロケ地として使用されたことでも知られ、映画ファンも数多く訪れるスポットです。
内部の一部が公開されており、お城を思わせる石垣や楼門を間近に見たり、当時の暮らしがわかる台所やお風呂場なども見られます。
<施設情報>
施設名 :広兼邸
住所 :岡山県高梁市成羽町中野2710
電話番号:0866-29-3182
サイト :http://takahasikanko.or.jp/modules/spot/index.php?content_id=25
長めの移動時間も気にならない貸切バスで高梁市を満喫
岡山県高梁市のレトロな魅力を満喫する旅に、行ってみたくはなりましたか。
岡山の中心地から少し離れた場所にある高梁市までの移動は、運転のいらない貸切バスがオススメです。
運転で大変な思いをしなくていいですし、貸切バスなら長めの移動時間も有意義に過ごせますよ。
貸切バスで快適に、岡山県高梁市の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。