2024-2025シーズンは近年稀に見る大雪でスキー場が賑わいましたが、春の訪れとともに姿を現す絶景「雪の回廊」も今年はすごいようです。例年6~8mほどの山形県・月山志津線の雪の回廊は2025年11m超えを記録、海外観光客にも人気の立山黒部アルペンルート「雪の大谷」も昨年と比べて2m高い16mとなっています。
「雪の回廊」は雪深い場所にあるためなかなかアクセスしづらいですが、今回の記事では全国の雪の回廊7選とともに、大阪や東京からでも比較的行きやすい雪の回廊をご紹介しています。ゴールデンウィークのドライブプランに加えてみてはいかがでしょうか。
Contents
まるで雪の芸術!神秘的な「雪の回廊」とは?

春の訪れとともに現れる、まるで雪でできた巨大な壁のような道。それが「雪の回廊」です。雪深い地域で冬の間に降り積もった雪が、春になって除雪されることで現れる期間限定の絶景なのです。
想像してみてください。あなたの背丈よりもはるかに高い、白い雪の壁が両側にそびえ立ち、その間を歩く。まるで、雪の彫刻の中に迷い込んだような、幻想的な体験ができます。太陽の光を浴びてキラキラと輝く雪壁は、息をのむほどの美しさです。
雪の回廊が見られる場所は?
雪の回廊は主に標高1,500〜2,500m前後の山岳地帯にあります。これらのエリアは冬の間に大量の雪が降り積もり、数メートル〜10m以上の積雪が珍しくありません。春先になって道路を除雪すると、両側に巨大な雪壁が残り、それが「雪の回廊」として現れます。
雪の回廊が見られる時期は?
山岳道路の冬季通行止めは4月から解除され、雪が残るのは初夏までの限られた期間です。除雪したばかりのタイミングが一番迫力があり、多くの場所ではゴールデンウィーク前後がベストシーズンとなっています。
雪の回廊に出会える絶景ロード7選
春の訪れとともに姿を現す神秘的な雪の回廊。その圧倒的なスケールと美しさは、訪れる人々を魅了してやみません。今回は、そんな感動的な雪の回廊に出会える絶景ロードを7つご紹介します。
立山黒部アルペンルート「雪の大谷」
雪の回廊といえば富山県の立山黒部アルペンルート「雪の大谷」です。室堂ターミナル付近の除雪でできあがる約500mに渡る雪の壁は、1981年に23mを記録したことがあるほど規模が大きく、「雪の大谷」の名で世界的にも有名です。ここ数年は暖冬の影響で、13~14mと低くなっていましたが、2025年は16mの高さとなりました。車の乗り入れは不可ですので、立山高原バスでアクセスしましょう。
住所 | 富山県中新川郡立山町芦峅寺室堂 |
---|---|
駐車場 | 立山駅駐車場:約1,500台 |
アクセス方法 | 立山駅から美女平まで立山ケーブルカーで約7分、美女平から室堂まで立山高原バスで約50分 ※室堂へは車の乗り入れ不可 |
雪の回廊見頃 | 例年4月中旬~6月中旬 <雪の大谷ウォーク> 2025年4月15日(火)〜6月25日(水)9:30~15:00 |
乗鞍エコーライン
車道の日本最高地点である標高2,716mを走る長野県の乗鞍エコーラインでも雪の回廊を見ることができ、その高さは暖冬の2024年でも10mありました。乗鞍エコーラインの三本滝から乗鞍岳山頂の畳平までの区間は乗鞍岳マイカー規制エリアのため、乗鞍岳春山バスでアクセスしましょう。終点の大雪渓・肩の小屋口バス停まで開通するのは例年5月下旬から6月上旬ですが、バスの運行が始まるゴールデンウィークには手前のエリアで雪の壁を見ることができます。
住所 | 長野県松本市安曇 |
---|---|
駐車場 | のりくら高原観光案内所駐車場:約200台 |
アクセス方法 | 新島々駅より乗鞍岳春山バスを利用 ※マイカー規制あり |
雪の回廊見頃 | 例年4月下旬~6月下旬 <バス運行期間> 2025年4月27日~6月30日 |
志賀草津高原ルート
群馬県と長野県を結ぶ国道292号線「志賀草津高原ルート」は、国道最高地点である標高2,172mの「渋峠」を通るルートで、その近くで雪の回廊を見ることができます。最高で11mの高さになったこともあるようですが、2024年は4m程度でした。マイカーやバイクで雪の回廊を走行できる有名スポットで、草津温泉から近いゴールデンウィーク時期のため、混み合う可能性があります。早朝など時間をずらして行くのがおすすめですよ。
住所 | 群馬県吾妻郡中之条町入山 |
---|---|
駐車場 | 雪の回廊から北へ300mほどに小さな駐車スペースあり 県境の宿渋峠ホテル駐車場:約50台 |
アクセス方法 | 草津温泉から車で約30分 渋峠までは急行路線バスも運行 |
雪の回廊見頃 | 例年4月下旬~5月上旬 2025年4月23日10時開通予定(雪崩のため一部延期の情報あり) |
磐梯吾妻スカイライン
高湯温泉と土湯峠を結ぶ福島県の磐梯吾妻スカイラインは紅葉の名所で、「日本のアリゾナ」と呼ばれる荒々しくダイナミックな風景がドライブやツーリングで人気です。雪の回廊が見られるのは、最高標高地点1,622mの周辺です。
住所 | 福島県福島市土湯温泉町鷲倉山 |
---|---|
駐車場 | 浄土平駐車場 二輪車200円、乗用車500円、マイクロバス1,000円、大型バス2,000円 |
アクセス方法 | JR福島駅から車で約1時間 |
雪の回廊見頃 | 例年4月上旬~5月上旬 2025年4月25日10時開通予定 |
磐梯吾妻スカイラインで見られる雪の回廊の高さは例年は3~4mの高さになるそうですが、暖冬だった2024年は1~1.5mと低く、ちょっと期待外れの結果となりました。
蔵王エコーライン
宮城県の蔵王エコーラインでは「蔵王の御釜」近くで雪の回廊を見ることができます。冬季閉鎖解除前の4月上旬に開催されるイベント「蔵王エコーライン雪の壁ウォーク」にはツアーバスでのみ参加でき、通行車両を気にせず歩いて散策ができます。通行止め開通後はマイカーやバイクで雪の壁の間を走ることができます。
住所 | 宮城県刈田郡蔵王町 |
---|---|
駐車場 | 蔵王山頂レストハウス駐車場:約300台、大型バス可 |
アクセス方法 | JR白石蔵王駅より車で約1時間 |
雪の回廊見頃 | 例年4月下旬~5月中旬 2025年4月25日11時開通予定 ※5月上旬までは17時~翌8時通行止め <蔵王エコーライン雪の壁ウォーク> 2025年4月6日~10日 |
蔵王エコーラインは磐梯吾妻スカイラインから北へ100kmほどの位置にありますが、2025年の雪の壁ウォーク時には11mの高さの大迫力だったそうです。2024年でもピーク時は10mほどあったようで、ゴールデンウィーク後半の時期でもこれだけの高さがありました。
月山志津線
山形県の志津温泉から月山スキー場へ続く県道114号線でも雪の回廊が名物となっています。月山スキー場はあまりに雪深い場所にあるため、冬場ではなく春になってからオープンするスキー場で、7月まで春スキーや夏スキーが楽しめます。2025年の雪の回廊の高さは2024年の6mの倍近い11mとなりました。豊富な雪でスキーもしっかり楽しめそうですね。
住所 | 山形県西川町大字志津姥沢 |
---|---|
駐車場 | 姥沢駐車場:300台、大型バス可 志津野営場:30台、大型バス可 |
アクセス方法 | JR山形駅から車で1時間 |
雪の回廊見頃 | 例年4月中旬~5月上旬 2025年4月10日11時開通 |
八幡平アスピーテライン
岩手県から秋田県にまたがる八幡平(はちまんたい)は、十和田八幡平国立公園に含まれる火山性高原で、八幡平アスピーテラインは全長約27kmの山岳道路です。紅葉シーズンやドラゴンアイが有名なドライブ・ツーリングスポットです。雪の回廊は御在所のゲートから山頂付近にかけてみられ、2025年は最高地点で7.3mの高さを記録したそうです。東北でも北寄りにあるので、都心部からかなり遠いですが、ぜひ行ってみたい場所ですね。
住所 | 岩手県八幡平市松尾寄木 |
---|---|
駐車場 | 八幡平山頂レストハウス有料駐車場 八幡平見返峠無料駐車場 |
アクセス方法 | JR盛岡駅から車で約1時間 |
雪の回廊見頃 | 例年4月中旬~5月中旬 2025年4月15日10時開通 ※開通当日は悪天候により通行止め |
雪の回廊まとめ
普段なかなか見ることができないゴールデンウィークシーズン限定の「雪の回廊」をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。雪深いエリアは6月まで長い期間雪の壁を楽しめますが、マイカーでは行くことができないので専用バスを利用しましょう。マイカーで行ける雪の回廊は雪が残る期間が短いので4月中がおすすめです。
マイカーで雪の残る道を走るのは不安という方は、運転手付きの貸切バスをチャーターするという手段もありますよ。絶景ロードを自分で運転する醍醐味もありますが、大人数で行くなら運転はプロに任せて景色を思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか。チャーターできる車両はハイエースコミューターサイズのミニバスから、マイクロバスや大型観光バスなど乗車人数に合わせて選ぶことができます。
貸切バス手配サービスの「バス旅ねっと」は、全国のバス会社と提携していますので、ご出発場所に合わせたバスを手配可能です。雪の回廊に限らず絶景をめぐる観光旅行や、社員旅行や合宿の移動手段としてぜひお気軽にご相談ください。スケジュールが決まられている場合はお見積りフォームからのお問い合わせがスムーズです。